第2038回
「渋谷ではたらく社長の告白」面白いですよ

「渋谷ではたらく社長の告白」
(アメーバブックス刊)という
サイバーエージェントの
ことし32才になる藤田晋社長の本は、
渋谷の本屋に並んだ時にすぐに買いました。
山のように買って帰った本の1冊だったので、
ベッドの脇に積んだまま読みそびれていましたが、
或る夜、手に取って読みはじめたら、
とうとう朝方までに一気に読み終えました。

この人もビットバレーの住人の1人ですが、
「社長失格」の板倉雄一郎君と違って、
バブル崩壊の嵐の中で、
辛じて土俵に片足が残って、
危うく一命をとりとめたキリン児の1人です。
メガネの町、鯖江に生まれて
ハメをはずした学生時代を送って
辛じて青山学院を卒業したけれど、
偶然につかんだチャンスを
120%自分の物にする特技の持主で、
サイバーエージェントという
インターネットを活用する会社を
建ちあげるプロセスを
少しの嘘いつわりもなく告白しているので、
インターネット・ビジネスの裏舞台が
とてもよく見えます。
私がインターネット・ビジネスに持っていた不信感を
全く意に介せずに猛進したので、
バブルのさなかで上場をはたした時も、
売り上げは僅かの4億5000万円にすぎませんでした。

それで225億円も資金を集めたのですから、
ブームの最終列車に飛びのったようなものです。
しかし、世の欲張り共の罵詈雑言の嵐の中で
265億円の売上げと17億円の利益をあげ、
株価を元に戻しただけでなく、
名誉を恢復したのですから、
運も強いが、稀代の頑張り屋であったことも
間違いありません。
しかし、それ以上に私を関心させたのは
インターネットという情報の通り道に
これだけの大きな金が
流れるようになったことです。
そういうところに目をつけるだけの
先見の明があったのか、
それとも無我夢中でやっているうちに
お金の流れがそっちへ動いてくれるようになったのか、
どちらにしても大へん面白い本ですから、
ご一読をおすすめします


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