第2025回
香港の人民元に新しい動きが見られます
人民元の小幅切り上げが
今後もくりかえされるとしたら、
世界のお金はどう動くでしょうか。
先ず中国に投資をする計画を持った外国企業は
計画を遅らせていると、
同じ資金で人民元に換えた場合、
だんだん目減りすることがはっきりしてきました。
したがって新しく進出する企業も、
追加投資を計画している企業も、
計画をくりあげて早目に送金する道を選びます。
外国からの投資資金は
拡大すると考えていいでしょう。
個人の投資資金にも同じことが起ります。
香港では香港ドルや米ドルを
人民元に換えて預金する人がふえています。
香港の銀行は預かった人民元を
運用しなければならないので、
有力な融資先を探がしていますが、
中国の国営事業は避けて通るので、
人民元がだぶついています。
それでも人民元預金はふえる一方です。
そのお金のかなりの部分が
中国大陸で不動産開発をしている
香港の不動産会社に融資されています。
金融引締めで大陸の不動産はもたついていますが、
経済は発展を続けていますので、
長期的に見て不動産は値上がりの傾向にあります。
香港の開発会社は住宅のほかに
商業ビルをたくさん建設して
賃貸に出していますが、
最近、香港証券取引所が
越秀投資に不動産投資信託の第1号を認可しました。
越秀投資は手持ちの賃貸不動産を
不動産投信に提供し、
7%の利廻わりを保証するそうですが、
もしこれが成功すると、
2.8香港ドルで増資をした新世界中国は
時価にして5ドルあまりの
そうした含み資産を持っているので
越秀投資の株価の動き次第で、
かなりのチャンスがあると見られています。
1.5ドルあまりの含み資産を抱えた
時価75セントの越秀投資の株価の動き次第で、
中国に投資した香港の不動産会社の株価に
新風がまき起るかも知れません。
人民元切り上げが
香港のB株やレッドチップにあたえる影響は
不動産株だけではありません。
中国株の資金集めは
いま香港に集中していますので、
目の離せないところです。
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