第1968回
成長株の代表はいまの高値株です
では中国の成長株とは
何かということになりますが、
成長株は人気があって
高値まで買い上げられる株のことですから、
いま高値を呼んでいる株は
代表的な成長株と考えていいでしょう。
外国人が売買できる範囲内で言えば、
石炭、港湾機械、港湾設備、コンテナ、
通信、自動車部品、電子部品、ワインなどに
高価格の株がありますが、
それは既に高配当の実績があるだけでなく、
今後もかなりの成長率が期待されているからです。
反対に日本の常識では
成長株にランクされて然るべきなのに、
予想外に冷遇されている業種に、
電子関係と自動車があります。
先立ってIBMのパソコン機器を
丸ごと呑み込むパソコン・メーカーや
北京大学の技術を代表する情報処理会社は
広大なマーケットを持ちながら、
意外にも業績があがっていません。
また自動車は
大へんな勢いで生産が伸びているにも拘らず、
世界中の有力メーカーが地元資本と合弁で
激烈な競争をしているので、
増収減益になって
株価は逆に値下がりしています。
但し、値下がりしたら
それで斜陽化するわけではなく、
その中から必らず日本における
トヨタとホンダのような
業界をリードするメーカーが現われることは
間違いありません。
まだそこまで到達しておりませんので、
日本人はさしあたり
ホンダかトヨタ(こちらはまだ未市場)の
肩入れをすることになるでしょうが、
正直なところ
まだ五里霧中のさなかにいると言って
よいでしょう。
それならば既に選ばれている
高値株の追認をする方が早いことになりますが、
高値株の高利廻わりが今後も続くとすれば、
安値株で一か八かをやるよりも、
ずっと確率が高いことは確かです。
1年だけではわかりませんが、
3年単位で考えると、高配当の上に、
株配をやる会社の持株のふえ方を勘定に入れたら、
成長がもたらすメリットは
私たちが固定観念で想像するより
ずっと大きいのです。
高値株の動きを辛抱強く観察して
その値の崩れたところを狙って仕入れをすれば、
無名株で勝負するより
ずっと安全性は高いのです。
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