第1864回
毛沢東の故郷長沙はこんなところ

貴陽の次に長沙にとびました。
湖南省と貴州省はすぐお隣りですが、
人々の気質はまるで違います。
貴陽では人々は眞面目で礼儀正しく
人のために盡そうとしますが、
長沙では人に騙されまいとして身構えます。
料理屋でも他所者からは高くとろうと
メニューまで高目に値をつけますから、
話がこわれてしまいます。

この前、来た時は
漢代の有名なミイラを見るために
博物館に行ったら、
正午になると館員が食事をするからと言って
締め出されてしまいました。
仕方がないからこちらも食事をとるために
タクシーに乗ったら、
わざわざ橋の向うまで大まわりしてから駅前に戻り、
60元も請求されました。
警察に訴えるぞと言って
タクシーのナンバーをメモしたら
俄かに折れて15元でいいから、と
お金を受けとるとすぐに姿を消しました。
今回は博物館も新築されて、
ミイラはとても立派なところに按置され、
観光客で一杯でしたが、
毛沢東の故郷だけに
どこに行ってもガイドさんは毛沢東の逸話ばかりで、
もうたくさんだと思った人も
たくさんだったに違いありません。

でも湖南料理は俗に湘菜と呼ばれ、
中国では北京料理、上海料理、四川料理、広東料理と
肩を並べてもおかしくないほど高く評価されています。
短い滞在中に玉樓東と火神廟の入口にあるレストランに
食事に行きましたが、
どちらもなかなかのレベルで、
充分、口を楽しませていただきました。

ここも日本からの企業進出とは
あまり縁のないところですが、
湖南省と滋賀県が姉妹提携をしている関係で、
大津の平和堂が5年ほど前から進出して
立派なスーパーを出しています。
ちょうど日曜日だったのでお客の入りもよく、
店は繁盛していましたが、
日本食に親しんでもらうのには
一汗かいている様子でした。
むしろブラジル風のビーフ串焼の食い放題が
人気を拍していましたが、
上海に行ったり北京にいるのと
少し勝手が違います。
それだけに
一度は行ってみるだけの価値はありますね。


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