第1791回
円の定期預金なんて阿呆らしくて

人民元の切り上げに対応するよりも、
私たちに必要なことは
ドルの目減りにどうやって対応するかということです。
円で預金をしても
雀の涙ほどの利息しかもらえませんので、
ほかにお金をふやす方法はないかと誰でも考えます。
不動産は値下がりをして
梃子でも動かないし、
またかなりのまとまった資金が必要です。
庶民の一番手身近なところにあるのは株ですから、
多くの人が株に手を出すようになります。
どこの株を買えば
うまく値上がりをするかをあてるのは
容易ではありませんが、
多くの人が株の売買をすれば、
さしあたり証券会社がうるおいます。
ですから証券会社の株でも買ったらと、
このコラムでも証券会社の株が下がる度に
2回くりかえして皆さんの注意を促しました。

ここのところ、
また証券会社の株に陽が当るようになりましたが、
前回と違っていることは
野村や大和や日興のような
かつての四大証券に勢いがなくなってしまったことです。
ですから証券会社ときいて、
野村や大和を頭に浮べた人は
サイコロの振り方を間違えたことになります。
こんなことなら、日本の株を買うより、
いっそドルで預金でも持っていた方がいいと考える人も
多いんじゃないかと思います。

私はずっと香港に住んでいたので、
フツーの日本人に比して
外貨に接する機会はうんとあります。
同じ銀行に預金口座を持っていても、
香港ドル、米ドル、日本円と
3つのアカウントがあります。
最近は人民元の口座もあるようになりましたが、
人民元の出し入れには
色々と制限がありますので、
どうしても躊躇してしまいます。
ふだんの支払いのためには
香港ドルを使いますので、
そのための口座は必要ですが、
米ドルの目減りに不安を抱く私は
ドルを避けて円の定期をそのまま続けました。
1年たって銀行から送ってきた報告書を見ると、
6000万円の定期に対して1円の利息がついていました。
アメリカの銀行ですが、これが円の利息です。
これでは阿呆らしくて
誰だって円でお金を持ってなんかおられませんよね。


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