第1787回
貧富の差は経済が順調に成長している証拠
人はよく貧富の差を問題にします。
金持ちになった人が
「貧富の差がないようにしましょう」
と提案するのなら説得力がありますが、
貧乏人が力説しても
耳を傾ける人は少いでしょう。
なぜならば、怠け者でロクに働こうとしないために
貧乏をしている人の方が一生懸命に働いても
金持ちになれない人よりもずっと多いからです。
一生懸命働いている人が
「働けど働けど我が暮らし楽にならず」と嘆き、
うまく立ち廻わった人だけが
金持ちになるような世の中なら問題です。
世の中にそうした傾向があることも事実です。
だからこそ貧富の差を問題にする人が
正義の味方みたいに扱われたりするのです。
ならばどうすれば、
なるべく貧富の差のないように、
多くの人を豊かにすることができるのでしょうか。
一生懸命働く人も働かない人も
同じように金持ちにすることは
まず無理でしょう。
と言うよりもそれでは
不公平と言うべきでしょう。
政治でできることと言えば、
働きたいと思っているのに
働き口がない人にどうやって働く場所をあたえるか
というくらいのことでしょう。
そのためには
働き口をたくさんつくることです。
では誰が働き口を
たくさん提供することができるかというと、
それは一足先に金持ちになった人たちです。
いまの中国で批判の対象にされているのは
一足先に金持ちになった人たちですが、
そういう人たちがいればこそ
次々と新しい働き口が提供されるのです。
貧富の差が生ずるということは
そうした人々が次々と誕生しているということであり、
別の角度から見れば、
経済が正常に発展しはじめたということにほかなりません。
それを社会問題としてとりあげる人は
世の中の仕組みを知らない人か、
共産党の目で杓子定規に世の中を見ている人
ということになります。
但し、いまの形で突き進むと、
中国が日本を一味も二味も違う
アンバランスな金持ちの国になる
という心配があることも事実です。
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