第1671回
リストランテの助手とソムリエになる人
いま日本人の若い幹部を必要としている職場が
北京、上海、成都にいくつかあります。
一番理想は既に中国にいる若い人の中に
そういう志望者がいることですが、
日本にいる人でもかまいません。
但し、日本にいる人がくるとなると、
言葉の問題もあるし、
よほどの決心が必要になります。
先ずイタリア料理屋のシェフの
アシスタントができる人いませんか。
8月に北京の三全公寓に
「イル・ミリオーネ」という
イタリア料理屋を開業したことは
既にこのコラムでも報じた通りです。
いま北京では食通の間で評判になって
日を追うに従ってお客がふえています。
シェフの泊義人君のほか
キッチンで働いているのはすべて中国人で
料理人志願の若い人たちです。
「万一、シェフが病気でもした時に
代わりのできる日本人の助手をやとったらどうですか」
と提案したことがありますが、
「大丈夫です」と辞退されました。
ところが、一日だけ風邪でシェフが休みました。
その日に限って大事なお客があったので
戸惑ったとあとできかされました。
北京でイタリア料理の修業をするのでは
いかさないと思うかも知れませんが、
3年間、ピエモンテの星のある店で
セコンドまで勤めたシェフの腕は確かです。
一緒に創意工夫をして、
北京一のリストランテに仕上げるのは
決して夢ではありません。
同じそのリストランテで、
フロントのマネージャが兼任できる
ソムリエはいませんか。
北京のワインはまだ初歩的な段階ですが、
私自身がシャトーのオーナーを目指して
雲南省のブドウ地帯で
ワイナリーの計画をしているところです。
やれば中国一を目指しますから
これも夢がどこまでふくらむか見当がつきません。
既にソムリエの資格を持った人が望ましいのですが、
レストラン商売が好きで、
それを一生の仕事にしたい人であってもかまいません。
日本と違ってレストラン業が成長産業である中国で
一から手がけるところがミソです。
但し、中国語のわからない人は
中国語の勉強からはじめなければなりません。
これは言葉の通じない間は
愛想のよさで補いのつく人でないと
つとまりません。
|