第1566回
陸運も海運も、運送関連はすべて買い

投資ブームは中国政府が抑えにかかっても
依然として続きます。
工業化が軌道に乗った以上、
消費経済ブームがやまないからです。

このことは上海や北京や深の町を歩けば
すぐにわかります。
デパートの中もレストランの中も、
金融引締めどこ吹く風という盛況を呈しています。
政府では不動産業者が土地を手に入れたり、
建築に使う資金の融資を極力、
抑えにかかっていますが、
マンションの売出しがあると、
長い行列ができるのですから、
建設が下火になるなんて考えられません。
私が現在、住んでいる
上海の新天地のマンションの隣地が
青田売りをやったら、
私の知人が200人の人を動員して
籤引きでやっと二部屋手に入れたときかされました。
こういうことが続けば、
不動産株がいつまでもジッとしているとは
考えにくいでしょうね。

しかし、どんな株を買うかという話になったら、
金融引締めの対象になっている業種の株よりも
その影響をまともに受けずに、
依然として好業績をあげている業種に目を向けた方が
いいにきまっています。

先ず同じメーカーでも輸出の多い業種は
人民元の切り上げがあれば、
その分、利益を削りとられてしまいます。
アメリカの金利の値上げの噂だけで、
ドル以外の通貨は売られる側にまわっているので、
人民元の切り上げは遠のいたと言われていますが、
対米貿易の大幅黒字が続く限り、
基本的な流れに変化がありませんので、
輸出よりは輸入の方が
有利であることに変わりはありません。

輸入で一番大きなウエイトを占めているのは
鉄鉱石と石油です。
どちらも切り上げがあれば
それなりのメリットがありますが、
貿易の拡大によって
いま中国が直面している最もきびしい問題は
輸送のピンチです。
年々、海外貿易が3割ずつふえている上に、
国内消費の増大によって、
海運も陸運も、運送が間に合わずに
滞貨の山になっています。
運送業こそ買いだというのが
衆目の一致するところではないでしょうか。


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