第1547回
かくれた優良企業の見学にも行きます
内モンゴルはモンゴルに隣接した
中国最北の農業と鉱業の地帯です。
随所で石炭の露天掘りをやっていて、
貨車やトラックに載せて
北京あたりの火力発電所まで運んでいます。
運賃の方が石炭代より高いこともあって、
石炭を電力に変えて、
電力を運んだ方がお金になるということで、
いま発電が花形産業になっています。
しかし、工業化が猛烈な勢いで進むと、
原料不足が起りますので、
石炭も大きく値上がりしているし、
レアメタルの類もウケに入っているところです。
日本と違って、炭鉱業は高額な配当をしているし、
株価も高い水準にランクされています。
その一方で工業が未発達な分だけ
空気も新鮮で空の色からして違います。
馬に乗ったり、ラクダに乗ったりするのは
さすがに観光資源として
僅かに残っているだけですが、
ゲルというテントの生活を
一日だけ経験する予定にしています。
日本ではゴビ砂漠と言う言葉がまだ残っていますが、
ゴビは背の低い灌木しか生えない
痩せた石ころだらけの土地のことで、
アフリカの砂漠みたいな砂地ではありません。
同じ羊でもゴビの中に生えた僅かな草を
必死になって探がして生き延びている山羊の毛が
カシミヤですから、
あれを見ると同じ生きるなら、
食べ物の豊富なところに生まれるべきですね。
山羊や羊にはできませんが、
人間は自分の足で動きまわることができるのですから、
お金の儲かるチャンスの多いところに動くべきだと
痛感させられます。
内モンゴルには3泊して、
包頭から上海にとびます。
上海を1泊ふやしたのは
さきに述べたように
鎮江にある嘉新水泥の工場を見学に行くためです。
嘉新水泥は中国大陸に進出した台湾のセメント会社で、
まだ昨年、香港市場に上場したばかりですが、
一昨年に比べて去年は84%も増益になっているのに、
まだ未配であるため、
株価も1ドル台に放置されています。
2桁台まで乗しあがった安徽海螺水泥の
その昔の株価によく似ています。
同じことがまた起るかどうかはわかりませんが、
もし起れば、旅行の楽しみがもう一つふえたことになります。
旅行に参加ご希望の方は
アジア交流センターに申し込んで下さい。
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