第1445回
B株H株の株価がA株を左右することも
いま中国株市場に何が起ろうとしているかと言うと、
これまではB株やH株と
A株の株価のひらきばかりが目について、
将来、両者が一緒になるのなら、
ひらきの大きな株を狙った方がいいといったことが
買動機になってきました。
ところが、B株、H株の中から
成長株を探がす傾向が出てくると、
B株やH株の中で株価の上昇する銘柄が続出し、
青島ビールのようなH株の値段が遂に
A株に追いつくという新しい現象も出てきました。
まだ一つしか例はありませんが、
A株とB株の合併を待たずして、
両者の株価が近づくことは
今後あり得ないことではありません。
と言うよりも、
B株やH株の値上がりが
A株の相場に影響することが考えられます。
中国人は賭博好きな上に
国内にこれと言った投資対象がないこともあって、
A株はかなり高値まで買い上げられていますが、
人民元の切り上げが近づくと、
もっと値上がりをすることが考えられます。
ちょうどニクソン・ショックの時に
2000円だった日本のダウ平均が
バブルの絶頂期に39000円まで上がったようなことが
中国でも起り得るということです。
しかし、そういうことが起るとしても、
いまの株価がそっくりそのまま
同じ倍率で上がるわけではありません。
A株市場でも香港と同じように
大して将来性のない小型株が
おもちゃにされてきましたが、
中国経済が世界中から認知されるようになれば、
A株市場の中でも中国石油に起ったような
人気銘柄の入れ替えが全面的に起ります。
大型株に成長する潜在能力のある銘柄は利益もふえるが、
それによってB/Eも下がりますから、
買い進まれて株価の位置が大きく入れ替わります。
ということは10年に一度のチャンスが
中国株市場に近づきつつあるということです。
B株H株市場の人の方が
成長性とか利廻りの変化には敏感ですから、
香港市場は大陸株中心の相場になります。
A株がB株H株の相場を決定するのではなくて、
B株H株がA株の相場を
動かすようになることが考えられます。
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