第1386回
胸がスカッとする「反米論を撃つ」

フセイン大統領を政権の座から引きづりおろして
イラクを占領したのはいいが、
アメリカが泥沼の中に引きづりこまれて
ニッチもサッチも行かなくなっていることは
毎日の新聞が報じている通りです。
9・11のテロ事件が勃発する前から
私がVOICE誌に連載していた
「双方向性の国際交流学」
(のちに“お金だけが知っている”PHP研究所刊)で
そうなることを予想しましたが、
イラク戦争中も、イラク戦争が終ってからも、
日本では平和ボケをした人たちの反戦論が
新聞やテレビで大きなスペースを占めています。
特にアルカイダが警告を発して
イラクで日本人の外交官が2人殺されてからは
日本人の安全だけを考えた派兵反対論が
勢いを得ています。

日本人はアメリカの肩を持つべきか、
北朝鮮で事が起った時、
アメリカにそっぽを向かれても大丈夫かといったことは
言論の自由がある以上、
大いに議論されて然るべきですが、
半世紀も戦争と縁がなくなると、
戦争がなぜ起るかということも、
日本人は忘れてしまったようですね。
戦争は話し合いがつかないから起るもので、
有無を言わせないのが戦争なんです。
戦争を否定したり、非難しても
何の解決にもならないのが戦争なんです。

ところが、日本ではアメリカを非難すれば
それで事足れりといった議論ばかりです。
新聞にもそういう論調が多いし、
文化人や芸術家にも
そういう手合いがたくさんいます。
「反米論を撃つ」と題して
評論家の古森義久さんと田久保忠衛さんが
テロ容認と反米エセ保守の朝日新聞派文化人を
実名をあげて槍玉にあげています。
(恒文社刊・1600円+税)

私は別に親アメリカでも何でもありませんが、
アメリカを批難して問題が片づくとは思っていません。
戦争である以上、
被害を蒙る覚悟をしなければならないと思っています。
戦争賛成というわけではありませんが、
ただ反米だけ念仏のように唱えている連中に
これだけ罵りの声をあげているのを読むと、
ちょっと胸がスカッとするのも嘘ではありません。


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