第1369回
金銭教育はカードの使い方から
カードで物を買う人は
現金を持ち合わせていなくとも
物を買うことができます。
すると意志の弱い人は
ついお金を使いすぎることになります。
それがまた銀行や商売をする人の狙い目で、
精算をする時に支払う現金に不足する人に
当座貸越しのお金を貸します。
この金利の安いご時世に、
当座貸越しに対して12%
あるいはそれ以上の高利をとる銀行もあります。
定期預金に対して年に1%も支払わない銀行が
何と高利貸と同じことをやっているのです。
アメリカではカードが普及している分だけ
当座貸越しの金利を支払っている人がたくさんおり、
それが銀行を成り立たせています。
人間の意志の弱いところにつけ込み、
経済観念のない人の膏血をしぼっているのですから
人の風上にもおけない商売と言って
よいのではないでしょうか。
日本の銀行がまともに融資をする相手を見つけきれなくなって、
アメリカの銀行の眞似をして
その後を追う方向に動いています。
消費者金融というときこえは悪くありませんが、
実質は町の高利貸しと
区別のないことをやっているのです。
ですからとかくお金の使いすぎになる意志の弱い人は
カードを持たないようにすべきです。
ところが、意志の強い人はカードで支払うことを拒み、
意志の弱い人ほどカードにたくさん加入しているので、
ローンの残りが払いきれなくなって、
最終的に高利貸の厄介になり、
鉄道自殺をやるような目にあわされるのです。
カードの普及は消費の奨励になっている面もありますが、
それが常態になれば、
不況の長期化が避けられなくなることに変わりはありません。
ならば他人がカードの犠牲になるのは仕方ないとしても、
せめて自分だけでも
銀行の思う壺にはまらないようにしないと
いけないと思います。
そういう私も財布の中のカードはふえる一方ですから、
カードの誘惑に負けない訓練の方が
大切かも知れません。
カードを使う人の金銭教育は
カードの使い方からと言うことになります。
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