第1273回
日本人の常識とズレた中国の成長株

ではどんな株が中国の成長株と言えるのでしょうか。
かつて私たちが日本で経験したことが
そのまま当てはまることもあります。
日本では家電メーカーが成長株だったこともあれば、
マイホーム株が成長株だったこともあります。
マイカー・ブームは40年も続いていますが、
いまもまだ好調の続いているメーカーもあります。

しかし、日本で起ったことが
そのまま中国でも起るとは限りません。
たとえば家電ブームは中国でも起っていますが、
大量生産が容易な時代になったので、
たちまち過剰生産におちいって
業績の建て直しにどのメーカーも四苦八苦しています。
最終的にどのメーカーも海外市場を狙って
輸出に力を入れていますが、
人民元が切り上げになれば、
輸出にかなりのブレーキがかかります。
それに比べればマイカー・ブームの方がずっと安全です。
自動車熱が燃えあがっているのは国内市場ですから、
国内競争でどのメーカーの製品が人気を拍しているのか、
正確に把握できれば、あまり大きな狂いは起りません。
日本の場合はカー・ブームによっていい目を見た
道路建設株と橋梁株をすすめましたが、
中国では高速道路株が上場されているので、
長期保有株として高速道路株をすすめています。

またマイホーム・ブームが
これから本格化することは間違いありませんが、
中国のゼンコンはほとんどが国有だし、
不動産会社は深B株の万科企業のほか、
上海B株の陸家嘴、金橋、外高橋などいくつもありません。
北京北辰実業とか、華潤置地などは
まだあまりパッとしませんから、
マイホーム・ブームとかかわりのあるのはむしろ
建築の素材メーカーと考えた方がいいかも知れません。
1位はガラス・メーカー、2位がセメント・メーカー、
3位が鉄鋼メーカーということになります。
鉄だと思ってバカにしてはいけません。
鉄筋のような建築素材は市況によって
過剰生産におちいるくらいの生産力はありますが、
特殊鋼はまだまだこれからの業種に数えてよいでしょう。


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2003年9月4日(木)

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