第1136回
化粧品は中国の未来産業の一つです

私のタイに住む日本人の友人で、
私にせっつかれて、
タイで日本ブランドの化粧品メーカーを設立して
成功した人がおります。
創業の頃は大へんな苦労をしましたが、
いまでは1万2千人のセールス・ウーマンを抱える
一かどの有名ブランドになりました。

その舞台裏をずっと見る機会に恵まれたので、
化粧品業界は化粧品の容器の金型づくりと宣伝に
一番お金がかかり、あとは販売網を
どうやってつくりあげるかにかかっていることを教えられました。
既に金型への投資が終わっておれば、
あとは販売網と宣伝に自信があれば、
もう一度はじめからスタートしても
何とか採算点まで漕ぎつけることができます。

私たちが誰でも知っているような
化粧品の有名ブランドでも、
中国に行くとほとんど知られておりません。
日本でいえば、資生堂やカネボウやコーセーでも、
あまり知られていないブランドの化粧品でも、
中国の市場で競争をする時は
同じスタート・ラインに並ぶことができるのです。
ちょうど戦後、日本のカメラが外国市場の開拓をはじめた頃、
ヤシカがニコンやキャノンと
ハンデイなしに競争ができたようなものです。

日本で二流三流の化粧品メーカーでも、
あるいはこれからスタートする新入りでも
大いに可能性があるのです。
ただ新入りは容器の金型だけでも何億円とお金がかかるので
不利な立場におかれますが、
既に自分の市場を持っているメーカーであれば、
未開の市場を拡げるだけですから、
経験を生かしてあとの半分を走ればよいのです。
たとえば、先にあげた中国全国に
300店のフランチャイジーを持った婦人服のチェーンが
化粧品のケースを各店に一つずつおいてくれれば
それでけで全国の大都市に拠点を持ったことになります。

女物でもその程度ですから、
紳士用の化粧品は全く皆無と言ってよいでしょう。
ことしの正月のことですが
私は旅行先でヘアトニックが空になって
香港に戻るまでガマンした記憶があります。


←前回記事へ

2003年4月20日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ