第1102回
買いたい物を売っていないのがデパート

これだけ老人がふえると、
老人マーケットを無視して
いつまでもヤング・マーケットに
こだわっているわけには行きません。
ヤングの方が金離れがいいから、
ケチな老人を相手にしているより
対象をヤングに絞ったほうがいいとばかりに、
商品の大半を若者向きに変えてしまった
デパートがたくさんあります。

こちらが年をとったせいもありますが、
改装した後のデパートに行って見たら、
自分たちの買いたい物が
何一つも並んでいないのに驚いたことがあります。
いくらヤングの方が金離れがいいと言っても、
一番お金をたくさん持っている階層のふところを無視して、
親のスネかじりや安月給のOLのハンドバックを狙ったのでは
あてがはずれてしまいます。
デパートが倒産に見舞われたり、
債券を放棄してもらって
借金の多い同士で合併したりしているのも、
そうした見当違いの結果であると
考えていいのではないでしょうか。

老人がますますふえて、
しかもその人たちが一番たくさんお金を持っているのですから
老人マーケットに焦点をあわせない手はないと思います。
投資と健康が最大の老人マーケットであると言いましたが、
中高年層だっておしゃれはするし、
三度の食事はするし、旅行にも出かけます。

安売りの下着やニセモノのブランド商品も
一通りは買ってみました。
でもすぐに着あきてしまい、先がそう長いわけでもないのに、
今更安物を身にまとって
死んだあとの相続税額をふやしても仕方がないと
自分に言いきかせます。
肌着一枚選ぶのだって
デパートで一番高いのを買う気を起す人もあれば、
バスタオルはあれでないといやだと思う人もあるでしょう。
そういう人たちを相手にした商品は
ほとんど未開発だと言ってよいでしょう。

デパートに入ってどの階が混雑をしているかを見れば
すぐにわかります。
地下の食品売場と最上階の食堂は満員になっていますが、
ほかの階が未開発の状態におかれていることは
お客の姿が見当たらないのを見ればわかります。


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2003年3月17日(月)

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