第1082回
石油のオリを瞬間的に処理する新商売

中国が高度成長国の仲間入りをして
石油の消費量が爆発的にふえたので、
石油の輸出国だったのが一転して輸入国になってしまいました。
新疆自治区やチベットからパイプをひくスケジュールもあるし、
中近東や中南米の石油開発にも積極的に進出をはじめています。

もし第三次石油ショックが起ったら、
電気自動車とか、水素ガスの開発とか、
エネルギー革命が本格化することも考えられます。
石油の価格が石炭の液化を可能にすることろまで暴騰したら、
厚い石炭層が未開発のまま放置されている
内モンゴールに新商売がはじまるでしょうし、
さしづめカナダのオイル・サンドも
陽の目を見ることになるでしょう。
どちらにしても、燃料革命が日に日に近づき、
それが行き詰まった世界経済に
新しい変化をもたらすことも考えられます。

いま世界中で石油の精製をしたり、
石油化学に従事している工場では
どこも石油タンクの底にドロドロのオリがたまっています。
このオリは始末するだけでも手がかかり、
1トンいくらという高いお金を出して
処理してもらわなければなりません。
私の知っている人がこのオリを機械の中に入れると、
瞬間的に石油と砂に分解する装置を考案しました。

本来なら石油を扱う会社は
どこも切実に必要としているものですが、
国内の石油会社に話を持ち込むと、
それを素直に受け入れるよりも、
研究室のスタッフが社長室に呼び出されて
「お前たちは何の研究をしているんだ」と叱られる
格好の材料になるんです。
だから話がうまく行かなくなって、
結局、1号機はマレーシア政府が受け入れて、
これから現地で装置の試運転をすることになっています。
もし予定通りうまく稼動しはじめたら、
オイル・サンドも瞬間的に油と土に分けられますから、
カナダでもたちまち企業化に使えることになります。
そういうのをベンチャー・ビジネス
と言うのだと私は思っていますが、
近いうちにマレーシアまで見学に行く予定を立てています。
誰か興味を持って一緒に見に行きたい人はおりませんか。


←前回記事へ

2003年2月25日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ