第1051回
元手のかからないニュービジネスを探がせ

銀行からお金が借りられないということは
お金を借りて新しく仕事をやることが
できなくなったということですが、
お金を借りて仕事をやってはいけない
ということでもあります。
実際、いまお金を借りて仕事をやっても
なかなかうまく行きません。
銀行がお金を貸してくれないからと言って、
親兄弟や友達から借りると
不義理を重ねることになるケースがままあります。

ではどうやってはじめるかというと、
自分の貯金くらいではじめられる
仕事からはじめることです。
大きな元手がないとできないような
製鉄とか石油化学とか自動車のような仕事は
個人ではやれない仕事だし、
いまからやれる仕事でもありません。
いま世界でも指折り数えられるようになった
コンピュータやソフトの大会社は
ガレージからはじまったなどという逸話が残っていますが、
どうしてそれができたかというと
今までになかった新しい仕事だったからです。
従っていままでになかった新しい仕事を
探がせばよいことになります。

もう一つはもう既にある仕事でもかまいませんが、
自分から売り込みにいかなくとも
向うから売っているところを探がして
買いに来てくれるビジネスです。
雑誌などを見ていると
業界一のセールスマンの話がよくでてきますが、
出来高で稼ぎのあがるセールスの仕事は
他人のつくった商品を売るテクニックのうまい人の話ですが、
それが自分のビジネスになるためには、
向こうから買いに来てくれる商品を開発するか、
そういう商品を見て自己採算で販売するか
しなければなりません。
但し人が喜んで買いに来てくれる商品であっても、
それがどんな商品でどこに行けば手に入るかを
人に知らせることは必要です。

口八丁手八丁で売るよりも、
そういう商品や商売を探がすことの方がずっと大切です。
もちろん、そんなに簡単に探し当てられる
性質のものではありません。
またそれだからこそ目を皿のようにして
探がす必要があるのです。


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2003年1月25日(土)

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