第1026回
見えなかった物が見えてきました

2002年も今日で終わりです。
この1年、政府は何回も「景気は底をついた」
と希望をもたせる発表をしましたが、
私は「底が抜けたというのが本当で、
日本語の使い方を間違えたのではありませんか」
とその度に訂正をしました。
本当は私の判断が間違っていた方がよかったのですが、
残念ながら「底が抜けたまま不況は来年まで持ち越し」
ということになったようです。

でもこの1年にはっきりしてきたことがあります。
それはデフレが日本国内だけの現象ではなくて、
世界的なスケールで起っているということです。
グローバル化によって世界中の国々が
相互に影響しあうので、
デフレに歯止めがきかなくなってしまったのです。

世界中が不況になってもアメリカだけは例外だ
と言った考え方が罷り通っていましたが、
ここへ来て、アメリカも日本の後を追う形になることが
だんだんはっきりしてきました。
この1、2年台湾のITメーカーの大半が
工場を大陸に移していますが、
これらの企業の生産体制が整ったら、
アメリカの最後の頼みの綱であるIT業界にも
デフレの風が吹きまくるだろうと私は見ています。
品質に遜色がなくて
値段が半分から3分の1のパソコンや通信機器が
大量にアメリカの市場を駆けめぐるようになったら、
それでもナスダックの市場が
平穏無事で居られるものでしょうか。

日本で起ったことがアメリカでも起るとしたら、
世界の経済はどうなるのでしょうか。
デフレを前になすことを知らない日本人は
バカ者扱いにされてきましたが、
来年以降、不況対策の先輩として
少しは見直される時が来るのではないでしょうか。

来年はもっと旅行をしたいと考えて計画をたてています。
昆明にもウルムチにも、また福建の客家村やベトナムと
アンコール・ワットにも足を伸ばすことになるでしょう。
時間とお金の都合のつく方はご一緒に旅行しましょう。
ではどうぞよいお年を。香港の自宅にて。


←前回記事へ

2002年12月31日(火)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ