第1006回
船井幸雄さんと対談をしました

十年一昔と言いますが、
10年前に私が中国やアジア関係の本を書いて、
それに中国とかアジアというタイトルをつけようとすると、
出版社の人があまりいい顔をしませんでした。
中国とかアジアが表題になると本が売れなくなると言うのです。
そんなことにおかまいなく
「次はアジアの時代になる」、「中国の時代が来る」
と言った内容の本を出し続けてきました。

ところが、この10年間に世相は一変して、
世界中のお金が続々と中国に集まり、
中国は短期間に「世界の工場」と化し、
世界的大不況の中で毎年7%の高度成長が続いています。
そうした動きを「中国の脅威」として敵視し、
そのあらをほじくる論調もある半面、
かつて中国の経済発展を疑問視した評論家たちが先頭に立って
「中国だ、中国だ」と盛んに旗振りをするようになりました。

おかげで「アジアの時代」の尖兵を務めた私など
すっかり影がうすくなってしまいました。
昨今では逆にアジアや中国と
あまり関係のないジャンルの本を書いても、
「何とか中国とかかわりのあるタイトルに
できないものでしょうか」ときかれるくらいですから、
世の中、変われば変わるものですね。

その口車に乗ったわけではありませんが、
船井幸雄さんとの対談集「なぜいま中国か」の最新刊が
徳間書店から発売されました。
ご存知の通り船井先生は
何千社という企業のコンサルタントをされている
船井総研の創業者であり会長さんですから
経営の最前線をよく知っておられます。
また講演会をひらくと聴衆がわんさと集まる人気講師の1人です。
2人でこれからの中国、またこれからの日本が
どうなるかについて語り合いました。

恒例により、10名様にサイン入り本をさしあげますので、
アジア交流センターに申し込んで下さい。
抽籤にもれたお方はご足労でも本屋さんまで一走りして
お需めになって下さい。
私たち2人共、最前線にいますので、
空理空論を述べているひまはありません。
皆さんの行動の手がかかりになれば、と思ってつくった本です。


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2002年12月11日(水)

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