第941回
完読する本は10冊に1冊か2冊です

若い時は本に払うお金が惜しかったので、
役に立たない本を買わないですむように、
本屋の店先で目次だけでなく、
本文までところどころめくってから
買うか買わないかをきめました。
ついでにしまいまでめくって買わないで帰るのを
「立ち読み」と言います。

お金のなかった時は
本に払うお金もバカにならなかったので、
本を買うか買わないかをきめるのに時間がかかりました。
しかし、経済的に多少余裕ができるようになると、
時間の方が惜しくなってしまいます。
役に立たない本を読むのは時間の無駄遣いですが、
本は一冊読むのにもかなり時間がかかりますから、
役に立てばこんな安い買物はありません。
ただ面白かったというだけでも、
どんな娯楽よりも安くてすみます。
でも忙しくなると今度は本選びにかかる時間が
惜しくなってしまいます。
外に車を待たせて、本屋に駆け込む場合は、
前書や後書を読む前に、買う本を決めてしまいます。

どうやって決めるかというと、
先ず自分が関心を持っていることをとりあげている本です。
題を見ただけで、もう本棚から引き出しています。
次は題名です。題名はテレビの5秒スポットみたいなもので、
見た瞬間にもう手にとっているというのでなければ、
魅力がありません。
自分がそうですから、自分の本を人に読んでもらう場合も
タイトルにこだわります。

もう一つは新聞や雑誌の読書欄に紹介されているのを見て
心が動いた場合です。
この場合も、ただ紹介されているだけでなく、
推奨する人が私のふだんからその言動を信用している人で、
しかも推奨の仕方が納得できた場合はもう絶対です。

一ぺん本屋に入っただけで10冊も買うことも珍しくありません。
でもおしまいまで読むのは1冊か2冊です。
途中まで読んで投げてしまうのは時間が惜しいからです。
寸暇を惜しんで本を読むのではなくて
寸暇を惜しんで読む本を選別するのです。
それでも読まない本を結構たくさん買いますから、
出版屋さんにとっていいお客さんです。


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2002年10月7日(月)

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