第788回
独立自営には年齢制限があります

世間から大企業として扱われている企業の中にも
傭われ社長によって運営されている企業と
創業者が一代で築き上げた企業があります。
傭われ社長によって運営されている企業も、
昔は創業者がいてさまざまの逸話が残っていますが、
創業者の手を離れて組織だけで動くようになると、
どうしても創業時代の覇気が失われて
「遅れず、休まず、働かず」
といった気風に支配されるようになってしまいます。

とりわけ斜陽化の著しい業界では
きく話きく話皆、意気阻喪するようなことばかりですから、
志のある若者は
いつまでもそんなところで愚図愚図はしておられません。
かつては入社するだけでも
他人から羨ましがられた大企業でも
そうした志を持った若者たちが辞めるのを
引止めておくことができなくなってしまったのです。

しかし、だからと言って、
会社を辞めてすぐ思い通りに独立自営できる人は
ほとんどおりません。
独立自営するためには、何をやるか、
はっきりとした目標がなければならないし、
そのための資金調達や協力者も必要です。
と言って、準備万端整うまで待っていたのでは
一生かかっても独立できないことになってしまいます。
実際に独立している人を見ると、
これなら何とかできそうだと思い立ったら、
すぐにスタートを切り、足りない物は走りながら補い、
必要な物はその都度調達して
何とかレースを走り切っています。
そういう勇気のある人だけが独立できるのです。

年を重ねれば経験は豊富になりますが、
経験はしばしば人を臆病にします。
独立して事業をはじめた人の年齢を調査すると、
25才から35才までが最も多く、
40才はラスト・チャンスです。
40才すぎると臆病風が吹いて
尻込みをするようになってしまいます。
従って他人から見たら
いささか無謀なことをやろうと思えば、
35才前にやることです。
もちろん、例外はありますが、50才すぎなら、
独立を考えるよりも、ずっとガマンしてきたのですから、
ガマンのしついでに定年までガマンした方が
身のためですね。


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2002年5月7日(火)

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