第684回
自分の仕事は自分で探しましょう

日本人にはとても素朴で素直なところがあります。
困ったことが起ったら
政府が助けてくれるだろうと期待します。
でも「フンドシとあては向こうからはずれる」
という諺があります。
はずれてもはずれてもあてにすることをやめないところが
日本人の純真な一面で、それが日本の国が
よくまとまっている原動力にもなっています。

でも今度という今度は、失業したら(いや失業でなくとも)
自分の仕事は自分で探すよりほかないでしょう。
失業者が大量生産される時代になったからです。
戦後、農民は失業しても、
工業が失業者を受け入れてくれました。
いま工場が付加価値を生まない分野に転落し、
工場から大量に排出された失業者は
行く先を遮られています。

工業が受け入れてくれなければ、
まだサービス業があるさ、というのは
真実の一面を伝えています。
通信や情報もサービス業だし、
年寄りの介護や健康産業もサービス業です。
でも中高年になってから失業した人が
コンピュータに向かってソフトの仕事をすることは
先ず無理でしょう。
若い人が介護の訓練を受けて
年寄りの世話をして収入を得ることは可能ですが、
中年から以後の失業者は介護士になるよりも、
介護される側にまわる方が手っ取り早いかも知れません。
老齢化社会の国のずっしりと重い荷物は、
働く人たちの肩にかかってくることは
避けられそうもありません。

こういう時代に、失業した人は
国に手伝ってもらうことなんてとても期待できません。
自分の仕事は自分で探すことです。
それも失業してから探すのでは遅すぎます。
先ず時代がどう変わって、どの位置にいたら先細りになって
仕事がなくなってしまうか、
そうなる前に感知する必要があります。
いい仕事を見つけるためにはいい仕事がどこにあるのか、
どんな仕事がいい仕事なのか、
自分で選別できる能力を身につける必要があります。
そういう勉強をすることが
仕事を見つけるよりも大事なことです。


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2002年1月23日(水)

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