第603回
APEC終わって私たちの視察団
ことし3回目の、そして、最後の中国投資視察団は
10月25日からはじまりました。
私は22日に香港から北京にとび、
25日に参加者一行が成田と関西空港から到着するのと
合流しました。
今回は申込者が46名ありましたが、
うち11名がテロをこわがって旅行をキャンセルし、
結局、35名になりました。
内訳は成田発が18名、関空発が17名、
大阪勢も東京勢に負けてはおりません。
もともと大阪の方が中国貿易では
関東勢をしのいでいた実績があるし、
御朱印船以来海を渡ることになれているという
伝統がありますから、
そう不思議なことではありません。
10月も終わりに近づくと、成都・上海はいいとして、
北京はグーンと温度が下がってきます。
もう冬服の季節です。
この時期までスケジュールを延ばしたのは、
ご存知のようにことしは10月20日まで
APECの会議が上海でひらかれていたからです。
万一のことがあったらとおそれて、
会議開催中は警備人員が5万人も動員され、
会場になった金茂大の周辺は猫の子一匹通
さない
厳重な体制がひかれ、
さながらゴーストタウン(中国語では鬼城)と
新聞も報じています。
私の上海のオフィスは金茂大と目と鼻の先にあるし、
また宿泊しているガーデン・ホテルには
何人もの大統領が泊ることになっています。
うっかり同じ日にホテルに泊っていようものなら、
「そこのけ、そこのけ」どころの
騒ぎくらいではすみません。
ですから、APECの開催日期はいつなのか、
早くからホテルに確かめて、
その時期をはずさないとえらい目にあわされるのです。
こちらも被害者になりますが、
ホテルに至っては常連まで逃げ出してしまいますから、
商売は上がったりですよね。
というわけで、今回は冬支度をして北京に乗り込みました。
と言っても、1月・2月に比べれば、
北京人にとってはまだ秋の季節です。
並木の葉っぱがすっかり落ちて、
両側の建物がよく見えるのも
北京の風景の一つです。
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