第513回
北京オリンピックがめでたいわけ

2008年のオリンピックの開催地が北京に決まった日、
私は香港にいました。
中国大陸は北京のみならず、
国を挙げて北京誘致に熱を入れていたので、
大願成就の喜びがテレビの画面からも溢れるほどでしたが、
香港の人たちも、とかく折り合いの悪い台湾でも
歓迎のムードでは一致していました。

4、5日たって私は北京入りをしましたが、
1週間たってもその興奮がまだ醒めやらず、
テレビはオリンピック歓迎番組を
くりかえし放映していました。
なぜそんなに喜んでいるかというと、
一般民衆はいままでどちらかというと、
除け者にされていた中国が
世界から公認されるようになったと受け取ったからです。
また、知識階級はこれで向こう8年、
経済建設優先の方針が確立されたと受け取ったからです。
一方、台湾では、少なくともオリンピックが終わるまでは
武力による解放はないと確信できたからです。

たとえば台湾が独立を宣言して
北京政府がじっと座っておられないような刺激を
あたえない限り、
つまり現状維持か、3通で歩み寄りを見せている限り、
台湾海峡は波が静かであり、
平和が約束されたようなものです。
中国大陸の民衆にしても、
戦争を望んでいるわけではありませんから、
政府が戦争の代わりに経済建設に力を入れてくれれば、
こんな嬉しいことはありません。

過去10年で、中国の人たちの所得は
約3倍にふえています。
私が10年前に北京をはじめて訪問した時、
北京の人たちの月収は300元から500元でしたが、
いまは1500元以上です。
これからの10年の経済発展は
これまでの10年よりもアクセルがかかるでしょうから、
恐らくもっと高い倍率になるでしょう。
平均した数字がそうですから、
その中から大へんな数の成金が誕生することは
間違いありません。
中国人の成金も無数に輩出するでしょうが、
その中に紛れ込めば、中国人でなくても、
億万長者になれる可能性はありますね。


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2001年8月5日(日)

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