第496回
切手と小切手はどう違いますか

日本語は漢字とカナでできています。
戦後は更にカタカナで表示される外来語が加わりました。
ひらがなもその生い立ちを見ると、
漢字を略することによってつくり出されたものですが、
いわゆるヤマトコトバを表記するために
考案されたものです。

従って日本語はずっと昔から輸入された字を使って、
在来語とまぜあわせて構成されたものであり、
戦後、カタカナで表示された外来語を
主体性がないといって攻撃することはできません。
早く輸入されたか、遅く輸入されたかの違いがあるだけで
日本語が舶来物であることは
むしろ日本語の特長と言ってよいでしょう。

カタカナで書く外来語が
日本語の勉強をする外国人にとって
難題であることは事実です。
うっかりすると、日本人が読んでも
何のことだかわからないカタカナがたくさんあります。

大学の先生の書く論文を読んでいると、
私たちが日本語と思っている言葉が半分くらいで
あとはすべてわけのわからないカタカナ外来語というのが
珍しくありません。
日本では外来語をたくさん使うことが
学のある証拠になり、
そういう文章の書き方が流行しているようです。
ついでに申せば、カタカナ外来語はその国の人が
きいてもわからないような使われ方になっているものが
たくさんあるようです。

でも、このことはいまにはじまったことではありません。
日本に留学に来た中国人青年が漢字を見て
同じ意味だと思ったら大へんなことになります。
日本ではお風呂屋の入り口のノレンに
「湯」と書いてありますが、
湯とは中国語ではスープのことです。
がらスープを売っているのかと思ってしまいます。

また切手のことを中国語では郵票と言いますが、
日本で郵便局に行くと、切手売場と書いてあります。
切手とは手を切断することですから、
眞っ青になってしまいます。

また、銀行の小切手は中国語では支票と言いますが
相手の人と手を切るために渡すお金のことだとしても
どうして小さく手を切るのか、
説明を求めてられても返事に困ってしまいますよね。
国をこえると、同じ字でも
違った意味に使われるようになるのです。


←前回記事へ

2001年7月19日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ