第490回
成長株が売り叩かれた時がチャンス

方正という香港のソフトの会社は
すぐれた技術を持っているのに、
株価がなかなか戻れないでいます。
その理由はいままでの媒体用ソフトでは
会社の経費が賄えるていどで、
次の画期的なソフトを開発しないと、
朝日の昇る勢いに戻れないからです。

その一環として、ヤフーと提携しましたが、
ヤフーはご承知のようにアメリカでもモタモタしています。
方正の子会社はいま銀行のソフトを手がけており、
工商銀行のソフトの大半を受注しています。
日本で銀行のソフトを引き受けている
ソフト会社の株価の高さを見たら、
いつまでも低迷を続けているとはとても思えません、
また方正は現金を8億元くらい持っているので、
そのお金で有望なソフト会社の買収にかかっています。
いくつかの候補があって、
それが決定するのはことしの9月ですから、
9月以降の株価は、どんな展開になるかにかかっています。

私が見ていると、
中国のコンピュータ業界と通信業界は未来の大産業です。
とりわけソフト業界は人材に対する投資が決定しますから、
必ずそのチャンピオンになる企業が輩出してきます。
当然、早くから世間に認められ、実績のある企業は
有利な立場にありますが、
中国の経営者は商売気がありすぎて、
金の儲かりそうな仕事には次々と手を出します。
そのために思わぬ損害を蒙って、
プラスになった分に負けないだけの損失も出します。
その度に株主も
おつきあいをさせられるのではかないません。

しかし、中国の株は値段の高いところでは
時価発行増資をやりますから、
高いところで株を買った人は
なかなかお金を儲けさせてもらえません。
体質のいい会社がとんでもないエラーをして
株価が実質以下に売り叩かれた時がチャンスなんです。
悪くなってそのまま倒産してしまったのでは
元も子もありませんから、
業界が成長する業種で、
企業としての体質がよいことが大前提です。
そういう目で成長株を探して見て下さい。


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2001年7月13日(金)

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