第422回
成長企業の未来の大蔵大臣はいかが

試用期間の3ヵ月が満期に近づいたら、
本人からまた手紙が来ました。
もう本採用になるかどうかきめる時期に近づいているのに
会社からはまだ何の通知もありません。
そこで向うから通知が来る前に、
こちらから働く意志のないことを通知することにしました。
また縁があったら、お目にかかりましょう、と。

私はプロの人材派遣会社でもないし、
報酬をもらっているわけでもありません。
前途有為な青年にいい職場を見つけてあげよう、
それが出世のきっかけになればいいと
思っただけのことだし、
もう一方の雇用主の方は
近々上場するだけのスケールに成長した会社で
これから人材の充実に
力を入れなければならない立場にあります。
会社にあちこち欠点がなければ人材は必要ないのだし、
実はそうした欠点があればこそ
その手伝いをした人にチャンスがあるのです。

世の中にはそういう立身出世のABCさえ、
全くわからないという無知な人もいるんですね。
それでも人から信用され、
いつかは独立して人を使う
身分になりたいと思うのですから、
世の中ってのんきなものですね。

ということで、近く上場する成長企業の
将来、財務が担当できるような就職口が
もとの振出しに戻りました。
リストラで大企業から這み出した財務のエキスパートなら
掃いて捨てるほどいるでしょう。
経験のあるのはいいのですが、
その分、固定観念で
身動きのできなくなっている年配者よりは
まだ30代で会社を大きくして行く過程で張り切って
仕事のできる意欲がありましたら、申し出て下さい。

財務とか経理のできる人は、
事業の創業者になる人ではありません。
創業者のそばにいて
渋い顔をしながらついて行く人のことです。
当然、社長のご機嫌もうかがわなければなりません。
同族の一員でないことから起るハンディも
覚悟しなければなりません。
それでも社長の信用を博しているかどうかが
仕事に対する自信と情熱の原動力になるものです。


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2001年5月6日(日)

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