第383回
景気対策にも逆転の発想が必要です
もうバブルがはじけて不景気になってから
10年もたちます。
そろそろ立ち直ってもよいのに、
一向にその気配がありません。
政治家やお役人さんが何一つやらずに放任しておいたとは
私も思いません。
公共投資もくりかえしてやったし、
低金利政策もとったし、
銀行の救済にもたくさんのお金を使いました。
それでも一向に効果がなかったのは、
瀕死の重傷だということもありますが、
クスリの処方を間違えたからではないでしょうか。
仮に間違っていなかったとしても、
クスリが効かなければ、処方を変える必要があります。
いままで政府が大きなお金を投じてやったことは、
お金をもらう側の企業や銀行側を助けることばかりでした。
お金を使う側の消費者は無視しました。
たとえば、銀行の不良債権がふえて
銀行の経営が悪化したら、金利を下げて、
銀行に救いの手を伸ばすことばかり考えました。
そのために金利からの収入をあてに生活をしていた人々は
消費に使う収入を失って
物を買いたくても買えなくなってしまいました。
こんなことでどうやって
消費をふやすことができるのでしょうか。
狐か狸しか通らない人里離れたところに
高速道路をつくっても、
デパートやスーパーの売上げはふえません。
消費がふえなければ景気は戻るどころか、
もっと落ち込みます。
ですから消費をふやしたかったら、
銀行を助けるより消費者を助けることです。
金利を下げても効果がないなら
反対に少しずつでも上げてみたらどうでしょうか。
また消費税を一時的でもいいから下げるか、
全免にしたらどうでしょうか。
ついでに会社の交際費のワクをひろげたらどうでしょうか。
自分のお金はケチる人でも
会社のお金だと気前がよくなります。
あれが駄目ならこれと、色々と試みる必要があります。
景気対策にも逆転の発想があって
然るべきではないでしょうか。
いまやっているのとちょうど逆のことをやれば、
景気は一夜で戻るかも知れませんよ
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