第373回
活字に騙されてはいけません

いまはどっちを向いても情報が溢れています。
テレビを見ても、新聞を見ても、ニュースの大洪水だし、
おまけに週刊誌や月刊誌に口コミが入り乱れて
真相と称するものを虚々実々ととりまぜて報道します。
そのどれを皆さんは本当のことだと思うでしょうか。

自分の目で見たことなら、恐らく一番信用できるでしょう。
でも広い世界で起っていることを
何でも自分の目で確かめることはできません。
あとは新聞やテレビで見たり、
人からきいたことになりますが、
どんなことが起ったかを知ることができたとしても、
事の真相に迫ることは容易ではありません。

たとえば、ジャーナリズムは
好んで有名人のスキャンダルを報道します。
女性週刊誌などとりわけその傾向が強いですね。
美容院や病院などで順番を待っている間、
人はそういう刺激的なゴシップ記事を好んで読みます。
そういう記事に限ってよく頭の中に入ってきます。
噂できいたくらいではあまり信仰しませんが、
活字になっていると、
動かぬ証拠とつい思い込んでしまうのです。
こういうところに人間の弱点があります。

新聞の報道もそうですが、
自分と関係のある事が載っていると、
真実と違うことが目について、
「デタラメなことばかり書きやがって」
と文句の1つも言いたくなりますが、
そのくせ他人に対する報道を見ると、
そんなことはすっかり忘れて、
つい本当のことと思い込んでしまいます。
本当は自分の知らないことに対する報道も
自分のよく知っていることと
似たり寄ったりだというのが正しいでしょうね。

ですから、週刊誌に載っているスキャンダルも
大新聞に書かれているニュースも
面白半分に読むのはさしつかえありませんが、
事の真相に迫るものとして受けとると
判断を誤ってしまいます。
活字になって印刷されているからといって
信用してはいけません。
活字もまた人が勝手につくったものなんですから。


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2001年3月18日(日)

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