第283回
安定よりスリルのある人生がいいですね

30才はビジネス列車のいい乗り換え時です。
乗り換える次の列車は自主独立か、一蓮托生号です。
自主独立号は早い人になると25才くらいで
とび乗る人もありますが、
一番遅い人でも40才どまりでしょう。
統計を見ると、25才から35才がほとんどで、
これは独立を目指す人は早くからそういう志を持っており、
時機をうかがい、準備をすすめるのに
そんなに時間なんかかけておられないからでしょう。

27才で人生に目醒め、
30才にして用意ドンということになれば、
事業として形になるのに3年、その界隈で一番の
スケールになるのに10年はかかりますから、
いまをときめく産業界のチャンピオンになるのは
40才から45才ということになります。

もう一方の一蓮托生号というのは、
自分の判断によって選んだ職業だから、
いい結果に終るにせよ、悪い結果に終るにせよ、
その職業と運命と行動を共にする生き方です。
途中から更に独立をしたり、
職場を変えたりすることはあるかも知れませんが、
それで成功するまで欲張らなければ、
あとは狭い道をくるくる廻るだけの一生で
終ってしまいます。
それくらいなら、冒険なんかやめて
最初に乗った列車に揺られて終着駅まで行く方がましです。

つい10年前か20年前までは
そういう安全コースを選ぶのが普通でした。
その時代に私は
自主独立号に乗り換えることをすすめましたが、
私の言うことに耳を傾ける青年は
ほとんどありませんでした。
しかし、いまは違います。
もう少しガマンしたらどうですかとアドバイスしても、
いまは100人に1人の競争率を突破して入社した
一流会社でも何の惜気もなく辞めてしまいます。
安定や安心よりも好きな仕事や心の満足を
追求するようになったのです。
そのために収入が減ったり、スリルを味あわされても
平気なんです。
世の中が豊かになった証拠ですが、
もちろん、いまも途中下車には
それなりの覚悟が必要なんです。


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2000年12月18日(月)

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