第281回
なぜ30才という条件を出したか

私が秘書になってくれる人いませんかとこの欄に書いたら、
ずいぶんたくさんの応募をいただきました。
有り難うございました。

アジア中をとびまわっているので、
いまだに面接していない人もたくさんあるのですが、
面接に来た人には1人当たり1時間半もかけて、
私の考え方を説明したり、向こうの言い分をきいたりして、
私にとっても大へん勉強になりました。
最初に選んだのが
海外経験のある人たちだったせいもありますが、
職場にしばられて身動きができなくなることに
焦りを感じている青年がほとんどで、
このままでは自分の夢が実現できなくなる。
だから何とか新しいチャンスをつかみたいと
思っているんです。
少なくともサラリーマンで一生を終わりたいという人は
1人もいませんでした。

私は募集に際して年齢を30才前後、
身長170センチ前後、体重60キロ前後、
明るく、感じがよくて、
望むべくんばカッコがよければもっとよし、
と条件をつけましたが、それにはわけがあります。
秘書にする以上、多くの人に接するので、
人に好印象をあたえなければなりませんし、
身長170センチ、体重60キロの私が
上から見下ろされたり、
関取の隣りに座らされる心境にされても困るからです。
身上書を見ると
自分は身長は179センチ、体重は70キロですが、
体重は調節できますと書いてある
可愛らしい文面もありました。

私が一番問題にしたのは、
そういったことよりも年齢でした。
私の観察によると、男は大学を卒業して社会に出ても
27才までは学生気分が抜けません。
勤務先に不満があって中途退職するようなことがあっても、
自分の人生に責任を持つ立場ではありません。
それが不思議なことに27才になると、
このままでいいのか、
これからどうやって生きて行ったらよいのか
俄に真剣になって考えるようになるのです。
心は焦るが、具体的にはまだ手さぐりというのが
30才です。
やる気が出てきているのに、
社会人としてはまだ白紙ですから、
仕事を覚えるにはいい年齢なんです。


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2000年12月16日(土)

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