第249回
シンプル・ライフを勉強しよう

100円ショップに行くと、
100円のベッドや100円のフトンこそありませんが、
マナ板から包丁からナベ、フライパン、コーヒー茶碗、
コップ、スリッパに至るまで生活に必要な用品が
何でも100円で買えます。
地方から来た学生がアパートを借りる場合も、
若いカップルが新世帯を持つ場合も、
2万円もあれば生活に必要な物は1通り揃ってしまいます。
どう考えても、デパートやスーパーにとって
ショッキングなお話ですよね。

むろん、安ければよいということではありません。
ゆとりのある生活は人生にどうしても必要なものだし、
また高価でなければ人が見向きもしないものもあります。
たとえば化粧品は安い物より高価な物がよく売れます。
美しくなることは容易ならざることだし、
安い化粧品では安い分しか美しくならないという錯覚が
誰の頭の中にもあります。
高価な化粧品が売れるのはそうした錯覚のおかげです。

ところが、最近は化粧品に高いお金を使わない
若い女性がふえています。
お金のかからない、シンプルな生活にあこがれる人が
ふえたせいもありますが、
高価な化粧品は容器と宣伝にお金がかかっているだけで、
中身は大体同じだということがわかってきたんです。

そういう若い女性が100円ショップで化粧品を買います。
不思議なことに100円ショップで売っている
クリームや化粧水やルージュは台湾製が多いんですね。
おしろいを塗るパフだけでも
2千種類近くもあるそうですから驚きです。
100円の化粧品を使っても大して変わらないということは、
実は化粧品なんか使わなくとも
充分に肌の若々しい美しい人が
化粧品を使っているということなんです。

100円ショップで売っている物を見ると、
私たちがふだん使っている物の値段が
錯覚や先入観の上に成り立っていることがわかります。
そんなにお金をかけなくとも、
快適な生活ができることを100円ショップは
私たちに教えてくれるのです。


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