第63回
お金を上手に使うには、デパートを味方につけるのも一法
お金のムダ遣いを防ぐ意味から、
カード類はなるべく作らないほうがいいと言いましたが、
デパートの会員カードの中にはトクなものもあります。
どういうわけだか、デパートというところは現金で買い物をしてもまけない。
ところが、カードで買うとまけてくれるんです。
私は、東京都内にあるいくつかのデパートのカードを持っています。
どのデパートでも、五万円以上の買い物をすると、
五パーセントぐらいは割引いてくれます。
お金を貯めようという人が、そうそう高額な品物を買うわけはないでしょうから、
この恩恵を受ける回数はそれほどないかもしれません。
ただ、家具とか高価なコートなど値のはる品物を購入するときのために、
おぼえておいて損はないでしょう。五十万円買えば、
五パーセントなら二万五千円安くなります。
ちょっとバカにはならない数字です。
それ以上に、まけてもらう方法もあります。
外商を活用する方法です。
会社の備品などを仕入れる係の人は、みんな外商とつきあいがあるので、
うまく利用できるんです。
ふつうの人でも、大きな買い物をするときは、
外商をとおして、ツケで買う方法があります。
一割引いてもらったうえに、
「もう10パーセントまけろ」と交渉することもできます。
デパートの人と親しくしておくと、もうーつメリットがあります。
デパートでは、定期的に社員セールスをやっているんですが、
それも利用できるからです。
セールが近づくと、たいてい連絡をくれます。
バーゲン用につくられたものではなく、
ちゃんとした品物を二割引きで買えることになります。
私は、暇さえあればデパートに出かけます。
かならずしも買い物が目的ではなく、デパートの売り場をたえず見ていると、
新しい商品のヒントが発見できるからなんですが、
物のよし悪しを見分ける目を養う点でも、
デパートをのぞくのが役に立つんじゃないですか。
お金を貯めるには節約が前提条件になりますから、
”買い物上手Wでなければならない。
”買い物上手”とは
”不必要なものはいっさい買わない”ということもその中にはいります。
ほんとうに必要なものだけを、それも品質のよいものを買うためには、
何を買ったらよいかという判別のできる眼が必要でしょう。
とりわけ、一家の家計をあずかる主婦にはそれが言えます。
デパートの人を味方にしておくのは、手近なよい方法です。 |