お金の貯まる人はここが違う

お金との"付き合い方"指南

第54回
月給取りは、人格者だけに限られていた

そもそも月払いというシステムは、
それほど古いものではないんです。
むかしは、一年の最後の日である大晦日に、一年分払った。
落語なんかに、大晦日に借金取りが
集中的にきて、どうしたこうしたという話があるのは、そのせいなんです。
明治以降も、土地によっては一年払いが残っていましたが、
すこしずつ月単位で払うところがふえてきたんです。
といっても、月給取りにはなかなかなれない。
ほとんどが日雇いでした。
いわゆる日給月給でお金をもらうんです。

ーカ月分の月給を勤務日数で割って、
出てきた日数の分だけーカ月に一回か二回払う。
休んだ日の日当は、当然もらえません。
これに対して、月給取りというのは、
会社の中でも人格のある人だけに限られていたんです。
いまでいえば、エリート社員ですね。
休んでも休まなくても、ひと月分もらうわけですから、
人が見ていなくても陰ひなたなく働くと認められて、
はじめて月給取りになれた。

しかし、それでは日給月給の者がひがみますし、
月給取りとして処遇することが励みになるので、
だんだん月給制に切りかえるようになったのです。
能力給を多少、加味する場合もあるが、
働いても働かなくてもひと月分もらえる制度が普及したんです。
みんな一緒くたですから、当然、中には、
経済観念のある人もいればゼロの人もいる。
これでーカ月食っていけと言われても、それができない人もいるわけです。

給料をもらった当座は、千五百円も二千円もする昼飯を食って、
夜は一杯飲み屋に行く。
ところが、給料日の一週間まえくらいになると、
いつもスッカラカン。
しかたがないから、立食いそばかラーメンですませたりします。
たったーカ月のことですらこんなに計画性がないんですから、
長期にわたって貯金をしろといっても、できるわけがない。





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2015年12月11日(金)

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