前川正博さんはこうして
福祉の国で、国にたよらずに根をおろしました

第166回
香港上海銀行も欧州で

3年ほど前から、コペンハーゲンに地下鉄が走っています。
地下鉄の駅は美しいデザインで、
構内の壁にも広告もほとんどなくてきれいです。
車両が、これまた良いデザインで
“なるほどこれでイタリア製を選んだのか”と納得します。
車両を作ったのは
「地下鉄は初めて」というイタリアの会社でしたが、
デザインが美しいのです。
しかし“大丈夫かなあ?”と、首をかしげてしまいました。
作ったことも無いのに、
入札で一番安い価格を入れて発注に成功しました。
実用品とはいえ、
デザインも選ばれる大きなポイントになったと思います。
ところが、やはり「大丈夫」ではなくて、
結局、予算を倍以上使うことになりました。
そして開通して3年たつ今も、しばしば故障するのです。
地下で停まったら、急ぎの用があっても、
下りてタクシーを拾うことも出来ません。
家の前から飛行場まで直通で繋がっても、
地下鉄を使うのは怖いです。

そして、今年の2月14日の新聞です。
イギリスも、今は国外に鉄道を発注しているらしいです。
それで、デンマークの国鉄は、
ロンドンから西に走る鉄道のプロジェクトを、
受け持つことになりそうなのだそうです。
格式のある路線だそうで、部分的ですが、
イギリスの上限の時速200キロメートルで走るそうです。
デンマークは今までその路線に、
イタリアの会社の列車を走らせようと注文をしていました。
しかし、イタリアのアンサルド社は2年も遅れて、
未だに技術的な問題があって開発のメドが立たないそうです。
そこで、今度は「日本の日立に乗り換えた」というニュースでした。
経済紙面では、日立の電車のグラフィックが4つも載った、
大きな記事になっていました。
そして、このプロジェクトに資金の調達をするのは、
香港上海銀行(HSBC)だそうです。

新橋から横浜まで走った、
日本で始めての汽車はイギリス製だったそうです。
そのイギリスで、デンマークのプロジェクトで、
日本製の電車が、世界中からお金を集める
香港・中国の銀行の資金で走るのです。
国際化のひとつの例ですね。


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2005年3月4日(金)

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