第1125回
最近の値上がりから
最近中国株の値上がりが目立ちます。
特にいつごろから上がり始めたかといえば
いくつかの波を見ていくことができます。
H株指数で見てみると
サブプライムローン問題が表面化して下げ始める前の高値は
2007年11月2日の20609.100ポイントでした。
そこからつるべ落としのごとく指数でも大きく下げていきました。
11月2日の高値からリバウンドする前の底値は
2008年10月31日の4792.370ポイントで
そこまでは2007年11月2日から2008年10月31日まで
約11ヶ月間下げ続けていました。
その後H株指数は若干戻して上げ
2009年4月15日の9305.600ポイントまで上げたものの再度下げ、
2009年3月3日は6403.950ポイントまで下げました。
その後、上げてきており9000ポイント前後まで回復してきています。
回復してきたのは
アメリカの経済がここからさらに下がっていくにしても、
世間が下がっていくことに
もうしょうがないという気持ちが表面化して、
何が起きてもあまり驚かなくなってきていることも
ひとつの要因として挙げられます。
ですが2009年3月3日以降指数でも上げてきた一番大きな要因は
中国経済の立ち直りが世界の中でも一番早いかもしれないという
思惑が働いているでしょう。
中国の温家宝・首相は4月に入り、
固定資産投資や消費の拡大、工業生産の伸びも回復しており、
国有企業と年間売上高500万元以上の非国有企業の工業生産は
今年3月に前年同月比8.3%増加し、
1〜2月の増加率の3.8%から加速しており、
今年1〜3月期の中国経済が
予想以上の回復の兆しを見せていると述べています。
また、株式市場や不動産市場の取引も回復してきており、
一連の状況は、政府による景気刺激策の効果が
出始めている証拠であるとしています。
ただ、外需や財政収入の減少、雇用問題など
中国は依然として大きな困難に直面していますが、
世界的な金融危機による影響を最低限に抑えられると見ています。
また、税関総署は今年3月の貿易統計を発表しましたが、
指標に好転の兆しが見え、
同月の輸出輸入はそれぞれ前年同月比17.1%、
25.1%減少したものの、下げ幅は1−2月から縮小しており、
前月比ではそれぞれ32.8%、14.0%増加していました。
(次回に続く)
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