第1112回
中国株投資への意気込み
中国株への投資と日本株への投資では
投資という点では違いはありません。
違ってくるのは投資できる企業への見方で、
どれくらい将来成長していける企業が多くあるのか、
それを見比べた場合は
中国企業のほうが断然企業数が多いという点です。
日本株の場合はこれから成長しそうな企業の株価は
概にもう大きく値上がりしていて
株価に割安感はありません。
逆に中国株の場合は優良企業で
概に大きく上がっている企業もありますが、
まだまだ安値で放置されている企業が多くあります。
中国共産党中央政策研究室の発表が
3月に入ってからありましたが、
内容では、中国政府による矢継ぎ早の景気対策により、
中国の経済に対する楽観的な見方が広がってきており、
中国共産党中央政策研究室の鄭新立・主任は
2009年の中国経済が1〜3月期に底打ちし、
7〜9月期には正常な状態に戻るとの見通しを出しました。
7〜9月期には
国内総生産(GDP)成長率が8%に回復すると予測し、
景気対策や先行き楽観を手がかりに、
本土株式市場は年初から海外市場を大きく
アウトパフォーム(値上がりしている)してきています。
では、実際にこの通りになっていくかといえば、
予測はあくまで予測です。
アメリカの景気も悪化の一途をたどっています。
経営再建中で、創業1919年の米ゼネラル・モーターズ(GM)は
米政府による低利融資枠の設定で救われたと思われましたが、
資金繰りへの悪化が広がり
債務超過額は6兆円と膨れ上がっており、
同社が破綻すれば120万人の生活が失われますので
実態経済への影響は甚大です。
元凶のサブプライムローン問題も
解決の目処もついていないのですから
こんな状況の中でアメリカの景気が良くなるはずがなく、
これからもまだアメリカの経済実態は悪くなっていくでしょう。
その影響は中国の経済自体にも及んできますから、
中国経済が1〜3月期に底打ちし、
7〜9月期には正常な状態に戻るということにも
疑問がでてきます。
ですが、今まで先が見えないという話から、
正常な状態に戻るという話が出てくることでは
一歩前進してきました。 |