第1029回
サブプライムローン問題
2007年5月10日に私自身、脳内出血で倒れ一命を取り留めたものの
右片麻痺が残り歩行が不自由、右手の自由が利かなくなり
文字、イラストが描けなくなりました。
利き腕が利かないというのは不自由なものです。
私自身、その後、投資に対する考え方、姿勢は変らないものの、
入院費、そのほかの入用で
投資した株を売却するような出来事が起きました。
お金と株の関係では使い道でいろいろ考えるようになりましたが、
そのことはおいおいとあとで書いていきたいと思います。
入院中、療養の間に世界の株式市場では
「サブプライムローン問題」で
世界の株式市場は大きく揺れましたので
サブプライムローンの内容と今後の株式市場の変動、
ここからどういう投資方法で挑んでいったらいいのかを
書いていきたいと思います。
世界の株式市場は
サブプライムローン問題で株価が下げてきましたが、
なぜ下がっているかといえば
その原因のサブプライムローンを理解する必要があります。
「サブプライムローン」とは
アメリカの金融機関が、過去に破産したり、
担保を差し押さえられたりなどした
比較的信用力の低い人に貸し出す住宅ローンで
信用度の低い人向けのローンです。
最初の数年は金利を低い商品が多く、
たとえば30年ローンの場合ですと、
当初2年間は低い金利が固定されていますが
3年目以降は10%以上の金利を支払う商品がほとんどです。
購入後に住宅が値上がりすれば、
担保価値が高まって、サブプライムより金利の低い
「プライムローン」に借り換えできますが
住宅価格の伸びが止まりますとこの手法が使えなくなり
返済が滞る人が増えて不良債権化します。
ローンが返済されない場合は
抵当権がマイホームに設定されていますので
マイホームは取り上げられて最終的に強制売却されます。
この低所得者向け住宅融資のローンを銀行が買い取り、
パッケージ化し
小口証券化しこれを投資家に販売しました。
さらにこれらの原資産にデリバティブ金融商品、
また過度なレバレッジを掛けた商品も多数でました。
それをまた証券化したり、債券を組み合わせたので、
その構造はブラックボックス化して誰にも分からなくなりました。
だいたい3年目以降に10%以上の金利を支払える人が
どれだけいるでしょうか。
1千万円借りて年利が12%なら
年間の利子が120万円で月の利子分が10万円です。
2千万円借りて10%なら金利で200万円です。
月になおして17万円弱。
3千万円借りたら300万で月になおすと25万円です。
元金を減らしていくには
最低でも月に40〜50万円の支払いをしなければなりません。
普通のサラリーマンでは返せる金額ではありません。
ですのでこの低所得者層を対象にした住宅融資
「サブプライムローン」は
本当に低所得者層向け商品ではなく、
投機の対象の商品とも見ることができます。
サブプライムローンでは
値上がりを期待した転売目的で購入した人や、
値上がりした自宅を担保に新たなローンを借りて、
消費などに使った人が急増していました。
お金儲けのために造られた商品とも見ることができます。
ですから今回損をした金融機関、商品に関しては同情ができません。
住宅融資を博打の道具として認めたアメリカにも問題があります。
ですが市場経済優先のもと
今後もこのような商品は形を変えて出てくるでしょうから
そのときは注意が必要です。
|