第768回
2005年本決算の配当から
香港、中国本土B株企業の企業決算では
業績の内容とともに配当金を発表する企業も多く出てきました。
特に株価に対して配当金額が4〜6%になる企業も多くあります。
現在電力企業は
原材料の石炭価格が高騰しているため
業績でも増収減益になっている企業が多くあります。
ですが、配当利回りでは4〜6%になっている企業があります。
香港市場に上場している
電力最大手の華能国際電力(コード:0902)の
先週金曜日、12日の株価は5.450香港ドルでした。
2005年本決算の配当金は1株あたり0.25元で、
配当利回りに直しますと4.44%になります。
同じく香港市場に上場している
大唐国際発電(コード:0991)の
2005年本決算の配当額は1株当たり0.228元で、
先週金曜日の株価は5.750香港ドルでしたので
配当利回りでは3.84%となり4%を割った数字です。
中国本土B株市場で上海B株企業の
浙江東南発電(コード:900949)の
株価は0.436USドルで、配当額が1株あたり0.2元で
配当利回りは5.73%となります。
深センB株では
広東電力(コード:200539)の株価は4.160香港ドルで、
配当額が1株あたり0.18元で配当利回りは4.19%となります。
この範囲では
投資金額に対して3.84%〜5.73%の配当利回りとなります。
株価では3月中でしたらもっと安かったですから
株価に対して配当利回りも4%台から6%台になっていました。
ですが、中国政府が2005年後半に入り
電力料金を引き上げることを電力各所に通達して
利益でも回復してきましたので
2006年第一四半期(1〜3月)決算でも
前年度に対して利益が回復してきました。
株価も若干ですが値上がりしてきています。
では、この配当金というのはどこから生まれてきたお金でしょうか。
それは電力各社が利益を出すことにより、
投資してくれた投資家に対しての
利益の還元として生まれてきたものです。
投資家だって自分の利益にならないためにお金は出しません。
企業だけが儲けて投資家が損をするなら誰だってお金を出しません。
投資したお金より株価が高くなったり、
配当金が入ることを期待して投資をしているのですから。
たとえば今まで一生懸命に貯めたお金が手元に100万円あったとき、
配当利回りが5%になる企業に投資したなら
配当金が5万円自分の懐に入ってきます。
ではこの5万円というお金は誰が稼いでくれたのでしょうか。
投資した企業が利益を上げられたために手元に入ったお金です。
このお金は自分で使ってしまおうが、再度投資資金に回そうが
誰にも文句を言われない金額です。
<次回に続く>
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