第751回
原油価格の上昇
原油相場では原油価格が上昇し
1バレル70ドル前後と高くなってきています。
原油価格は2005年8月には1バレル70ドルを超えましたが、
その後値下りし60ドル前後まで下りしました。
2006年に入り70ドル前後まで上昇した後
60ドル近辺まで値下りしました。
その後再度上昇し、現在1バレルが70ドルを超えてきました。
では、中国企業で原油価格の値上がり値下りだけを見て
短期投資で売買を行ったらどうなっていたでしょうか。
原油価格の上げ下げで利益が変動する企業に、
業種では石油・石油化学製品の
ペトロチャイナ(コード:0857)があります。
ペトロチャイナの8月時点の株価は7香港ドルを超えましたが
その後値下りし11月には6香港ドル近辺になりました。
ですが株価が下がったのはそこまでで、
その後は株価変動幅が少ないまま値上がりし
8香港ドルを超え9香港ドル近辺まで上昇しています。
8月にペトロチャイナの株を7香港ドルで購入し、
原油価格の値下りを見て11月に6香港ドルで売却したなら
1香港ドルの損金が出ました。
11月に売却しないで今まで保有していたなら
値上がり率で25%程度、
株価で約2香港ドル値上がりしていました。
原油価格は今後大きく値下りしそうもありませんので
ペトロチャイナの株価も
10香港ドルを超えていく可能性が大きいでしょう。
中国政府は4月4日に
3月26日付で石油開発会社に
特別収益金(超過利潤税)を課す事を発表しました。
特別収益金とは、
一定の原油価格を上回った時
その収益に対して20〜40%の税率を適用し、
徴収するというものです。
超過利潤税は国際原油相場と比較し、
米ドルで月ごとに計算したものを
四半期ごとに徴収するというものです。
原油価格(1バレルあたり)への適用税率は
40〜45米ドル以下では20%、
その後5%ずつ上げていき60米ドル超では40%となります。
シノペックは超過利潤税導入の影響に対しては
国際原油相場価格、人民元相場の変動幅や
原油の生産量の増減によって
内容が異なってくるために予想は難しく、
収益に対しての影響は原油相場が40米ドルを超えていったときには
影響がでてくるという見通しを示しています。
ペトロチャイナの業績は順調に伸びていくでしょうが、
シノペックには注意が必要でしょう。
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