第746回
過去の業績はデータとしてみる

2003年９月に上海振華港口機械の株を
0.320USドルで購入していたとしても
同社株はその後値上がりしており
2004年４月には0.50USドルを超えて値上がりしています。
値上がり率は２倍にはなりませんが、
購入株価に対して56％上昇しています。
７ヶ月間の投資で56％の利益でしたら
売却して利益を確定したい衝動に駆られても不思議ではありません。
またここから持ちこたえたとしても
2005年11月時点同社の株価は0.80USドル前後で
日本円で95円程度でした。
0.320USドルで購入した投資資金は38万円程度です。
株数でも３倍に増えていますので285万円まで膨らんでいます。
売却しても投資資金を差し引いた利益は247万円です。

もし2006年４月まで持ちこたえていたなら
現在の株価は1.50〜1.60USドル程度で
日本円で一株が180円だったとしても
540万円になっていますので
38万円の投資資金から引いた利益は504万円です。
2005年11月に売却していたなら利益は247万円でしたが、
2006年４月まで持ちこたえていたなら
504万円まで膨らんでいましたので
その差額は257万円になります。
５ヶ月間の差額が257万円にもなります。
2003年９月に投資したとしても、
その時点から株価の流れを見たなら
誰でもわかっていますし
誰にだってこのようなことは言える内容です。

では次に上海振華港口機械の株に対しては
ここから先のことを考えていきます。
ここからが大事になってきます。

上海振華港口機械の株を売却しないで
2005年決算権利落ち日まで持っていたなら
2003年９月からの投資期間でしたら
株数でも６倍に膨らんでいきます。
ですが株価だけを考えれば
2005年決算の10割無償を受け取れば
株数が増えた分株価が下がりますから
権利落ち前の半分の株価になります。

権利落ち後同社株に人気が出てこなければ
株価は下がる可能性がありますし、
もし上海振華港口機械が2006年に業績でも良くなければ
株価でも大きく値下りしていくことだって考えられます。
逆に業績が2005年決算同様に大きく伸びれば
株価でも上がっていくでしょう。

また今まで上海振華港口機械に投資をしていなかったにしても
現段階で同社株を購入しておけば
10割無償を受け取ることができますので
株数でも２倍に増やすことができます。

このほか無償株がつくということで
同社株が権利落ち前までに
まだ株価が上がっていく可能性も大きいでしょうから
値上がり狙いでの投資も考えられます。

また同社株の権利落ち後に株価が急落したときなどを狙って
株価が安いときに投資を考えることだってできます。
投資の仕方、売り時を考えたらいろいろな投資方法があります。

過去からの数字を見てどこまで膨らんだかを見ていくことは
誰だってできます。
ですが実際の投資では
上海振華港口機械の企業成長がどうなっていくのか
同社株をもっていたなら持続しておくか、
売却したほうがいいのかどうか。
同社株をもっていないのなら
同社株に投資するにはいつ、どこの段階で投資したほうがいいのか
タイミングの方が大事になってきます。

過去の業績や出来事は過去の数字でもうわかっていることです。
問題は業績推移がこれからどうなっていくのかが焦点です。

過去の数字はあくまでもデータとして参考にしながら
現在の株価水準とこれからの業績推移を予想しながら
投資をしていくことで利益を膨らませていくことができます。