第737回
サイノリンクが傘下企業の株を配当へ

サイノリンク（コード：1168）が
エナーチャイナ（威華達控股、コード：0622）の株式を
サイノリンクの株主に対して10株保有している投資家に、
エナーチャイナの株、５株を
特別中間配当として割り当てます。
権利付最終売買日は2006年４月３日で
権利落ち日2006年４月４日となります。
現在サイノリンクは
エナーチャイナの株式を36億1800万株保有しており、
この数字は同社株の発行済株式総数の74.79％となります。
今回特別中間配当として発行しますと
サイノリンクの持ち株比率は45.46％まで低下します。
エナーチャイナは現在の事業として
電力事業、都市ガス事業、不動産事業を展開していますが、
中間配当実施後は不動産開発事業を中心に行っていきます。

またサイノリンクの株主は
エナーチャイナ株を直接的に保有することで
投資の分散につながります。
エナーチャイナの株価は現在0.70香港ドル近辺で推移しています。

また、サイノリンクの傘下企業に
パンバ・ガス（百仕達控股、コード：1083）がありますが、
2000年にサイノリンクは
パンバ・ガスの株式を配当で割り当てたことがあります。
サイノリンク自身も2001年期末配当で
１割の株式配当を発行していますので
2001年配当権利落ち日までに購入しておけば
持ち株数では増えている企業です。

もし2000年より前にサイノリンクの株を購入しておいたなら
サイノリンクが発行した自社株の株式配当で株数が増えていた。
サイノリンクが自社の投資家に
傘下企業のパンバ・ガスの株を割り当てました。
今度はサイノリンクが自社の投資家に
傘下企業のエナーチャイナ株を割り当てます。

サイノリンクの株を保有していたならサイノリンク株が増えて、
パンバ・ガス、エナーチャイナの株をもらえたことになりますので
「１社で３社分おいしい話」だったわけです。
このように株数でも増やしていけるのが中国企業への投資です。

私の出版本の「中国株で１億円儲けた」の中にも書いてありますが、
私自身少しですが1999年に同社株を購入しています。
サイノリンク株が増えていますが、
パンバ・ガス株は証券会社の意向で売却し
現金化してしまいましたが、
その後パンバ・ガスの株価は大きく上昇しています。
また今回サイノリンクを保有している株の半分にあたる
エナーチャイナの株がもらえることになります。

株価上昇だけを狙った短期投資では
このような利益の増やし方はできません。
長期投資の醍醐味がここにもあります。