第607回
投資の失敗例から
私自身が投資した企業で利益を出せなかった、
また利益が出そうもない企業が2社あります。
ひとつはヤオハンインターナショナルで
香港市場に上場していた企業です。
ヤオハンインターナショナルの社長は日本人の和田一夫氏で
上海でデパートを経営している
上海市第一百貨商店に出資していました。
私自身2000年前に上海市第一百貨商店にいって
動向を確認していました。
もう1社は現時点ではまだ結論がでていませんが、
香港上場のワーサンガス(コード:8035)です。
両社にいえることは
企業収益に対してうその決算内容を発表をしたことです。
このようなことは一般投資家には見抜けません。
日本でもカネボウ化粧品が粉飾決算を長年続けたことで
上場廃止になっています。
このようなことは情報が外に出てくるまでは
一般投資家にはまったく知らされませんので
情報が開示された時点で「寝耳に水」で
投資家にはまさか、なぜ?ということになります。
過去にさかのぼれば四大証券会社の一角の山一證券が
自主廃業をして世間を騒がせました。
同社に勤めていた証券マンでも
自社株を購入していた人が多かったはずです。
日をあけた次の日に自社株購入で
購入株がゼロ円になっていくのですから
目も当てられない状況でした。
今まで信じていた企業、勤めていた企業自身が
嘘の決算をしてきた結果が
投資家に対しての裏切り行為につながってきたのですから
なぜ今の現状、企業内容を発表しなかったのか
納得がいかないでしょう。
これは投資家をだました行為ですから許すことは出来ません。
投資では企業が発表する企業業績をもとに
投資をする場合がほとんどです。
投資家だってむやみやたらに投資をしているわけではありません。
このようなことが数多く出てくるような市場には投資はできません。
ではアメリカ株式市場に投資すれば安全かといえば
そうはいきません。
エンロンのように嘘の業績発表で破綻しています。
エンロンは、天然ガスパイプライン企業で
業績でも伸びていましたが
最終的には業績の伸びに対して
拡大した嘘の情報開示を行い最終的に破綻しています。
エンロンの従業員の中には
同社の株を購入している従業員も多く
たくさんの一般投資家の株が紙くずに変わって
ゼロ円になっています。
どの市場に対してもそうですが
企業が粉飾決算を行ったときには
一般の投資家には見抜くことはまず出来ないことです。
ですのでここから学ぶことは
ひとつの企業に投資するだけではなく
同じ業種でもほかの企業に分散投資を行っていく。
また、同じ業種だけではなく
ほかの業種に分散投資を行っていくことで
リスクを軽減する投資方法が大事であることを学んでいます。
|