第503回
非流通株放出について
日本ではゴールデンウイーク中5月に入り
5月2日と6日が株式市場が開場していましたが、
5月9日から本格的に株式市場が始まっています。
中国では5月1日から5月8日までの労働節で
本土市場は取引はありませんでした。
この労働節の間を挟んで本土市場ではニュースがでていました。
連休前の4月29日の大引け後に
中国証券監督管理委員会(CSRC)が
国有株など一部の非流通株を
市場に放出させるということを発表しました。
連休が明けて5月9日の株式市場では
香港市場と中国株本土市場の相場で指数に大きな開きができました。
香港市場の中国大型企業が上場しているH株指数では
0.73%プラスの4772.310ポイントで引けました。
一方中国株本土市場のB株株価指数は5%台のマイナスで、
上海B株指数では5.053%マイナスの71.460ポイント、
深センB株指数では5.396%マイナスの
237.759ポイントとなっています。
香港市場が指数でも上げた理由は
人民元切り上げ観測期待で海外資金の流入があげられます。
では中国本土B株指数が下げた理由は何だったのでしょうか。
連休前の4月29日に中国証券監督管理委員会が
国有株など一部の非流通株を市場に放出させると発表した後
9日にはさらに具体的な内容を発表しています。
中国政府上海A株上場企業3社と
深センA株上場企業1社を選び
非流通株を流通させると発表しました。
結果的には投資家自身の心理の冷え込みから
市場参加者の心理がマイナスのほうに傾き売られ
大きく指数でも下がりました。
市場に100という数字の株が流通しており、
100円の投資資金が入っているときには
1株に対して1円という数字の割合になります。
ですが、市場に非流通株が100入ってきたときに
100円に対して200の株数になりますので
1株に対して今度は50銭の割合になり
市場の資金での需要と供給のバランスが崩れます。
投資家が心配しているのはこの点です。
<次回に続く>
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