第422回
ブランド効果
チャイナガスは
シノペックが後ろ盾の天然ガス企業となったことで
“ブランド効果”を手に入れました。
シノペックの資本提携前に同社は
ロシアのガスプロムが同集団との戦略的協力協議に署名しており、
今後パイプラインによりロシアの天然ガスを導入し
中国市場で販売する準備を進めていました。
このほか英国ガス協会もまた、
チャイナガスと技術、管理および情報の交流をおこなっており、
今後何らかの事業協力を行う可能性もあると述べています。
名実共に、名声と利益の獲得である、と同社はいっています。
ブランド効果を生かし会社を組織して
共同で中国の天然ガス販売市場の開拓に乗り出しました。
またチャイナガスは技術特許も所有しています。
「天然ガス輸送には主として3つの方法がある。
そのうちのひとつ圧縮天然ガス技術は、
我々が最も早く民間用に用いており、
同時に特許権も取得している。
そのコストは、国内の他の方式の3分の1である」
これらの実力がシノペックの選択対象となった理由であると
同社はいっています。
国内のその他の天然ガス企業と同様、
チャイナガスも天然ガス接続料と使用料が、二大収入源です。
天然ガス接続料は
チャイナガスの03/04年度の収益の9割以上を占めています。
「天然ガス市場の成長空間は巨大であり、
我々の目標は15%の市場シェアを獲得することにあるが、
現在はまだ少し距離がある」
と目標を発表しています。
また同社は
「現在すでに接続済みの戸数は約35万戸で、
今後2年以内にさらに40万戸から50万戸増加する見込みである。
このほか工商業事業者は現在の販売額の7割を占めているが、
これら事業者のガス使用量は一般住宅よりもはるかに多く、
したがって集団が開拓に力を入れている分野である」
ともいっています。
接続料については値上げ余地はさほど大きくはなく
1戸当り約2,000元から2,500元の間を維持するでしょう。
来年はまだ接続料がチャイナガスの主要収入源ですが、
2006年には接続料と使用料収入は、
それぞれ収益の半分を締めるようになります。
チャイナガスは現在
国内38都市に55のプロジェクトを保有しています。
<次回に続く>
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