イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第307回
サイクル

1999年前半の株式相場ですが、
このときは国有改革でも効果が出始めた時期でもありました。
ですが特に中国本土B株の株価は上がってはきませんでした。
市場では
効果が認識され始めた2000年以降から上がってきています。

これを今回の株式市場に当てはめてみますと、
中国企業の中間決算発表が終わる9月頃に
市場では情報が認知され、
中国本土B株、香港市場の株価が上がっていくのは
10月以降になっていくことが考えられます。
また海外ファンドの資金が香港市場に再度入ってこないときには
今年年内は株価指数でも
上がっていかない展開になることが予想できます。
市場で業績が評価されるまでに
3ヶ月から半年間のタイムラグ(時間差)が出てくでしょう。
つまり年内いっぱいは
株価は下がる可能性が大きい市場だと見ることができます。
この流れに関しては
人間の力ではどうにもなるものではありません。

またこのような時には株価の流れをサイクルで見ると
株価推移の流れがわかります。
サイクルとは、
株価を長期間で見たときに
どのくらいの期間で上がったり下がったり繰り返しているか、
その変動期間を表したものです。
毎日株価は変動していきますが
企業や株式投資家参加者(個人、フアンドを含む)が
楽観している時には
株価は毎日の株価が変動していたとしても
長期的に上がっていきます。

この毎日の株価を高値安値で上下に線を引き、グラフで表し、
長期で線をつないだ時にできる
株価の流れ(ローソク足形式)です。
またこの株価を線にして株価の流れをみたのが
チャート形式(90日、120日、90ヶ月、他)です。
ここでは株価が上がっているとしたら
どのくらいまで上がってきているのかがわかります。
あとは市場がどこまで上がっていくのかを
経済の流れからおおよそですが、
予測していくという見方もあります。

また下がっているときには上がった時の反対の見方で、
どこまで株価が下がってきたかがわかります。
特に過去の株価の流れを見るには役にたちます。
株式市場の今後の展開を見ていくには
世界のお金の流れから判断していく事が大事です。
今回の流れが再び中国本土B株、香港市場に戻ってきた時には
今度は2008年の北京オリンピックに向けて市場が動いていきます。
ですがすんなりとは上がっていかないでしょう。
銀行の不良債権問題及び上場時期、
QDII制度問題、中国の通貨元兌換問題、
いろいろな問題がでてきますので
右肩上がりですんなりとは上がっていかないでしょうが、
問題がおきて株式市場の株価が下がったときは
安く購入できる時期です。
日本の証券会社から香港市場へ投資するときには
信用取引はできませんから
株を購入して値上がり益を狙う投資の仕方になります。

また中国本土B株市場にはまだ信用取引の制度はありませんから
やはり株価が安い時に購入して
値上りした時に売却して利益を出すしかない市場です。
下がった時にこそ投資を考えなければ行けないのが
中国株への投資です。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年8月11日(水)

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