第298回
インドの問題点
インドで考えなければいけないことは宗教です。
今回の私のガイドの人はヒンドゥ教でしたが、
イスラム教に対し
敵意のようなものを強く持っていることを感じました。
イスラムの寺院に行くときにはいいことはいいません。
ハッキリと「イスラムはよくない、悪い人間はイスラムだ、
泥棒も多いし気をつけなければいけない、」といっていましたが、
実際イスラムでも
同じインド人なのですから
インド人がインド人はよくない、といっているようなものですが
それほど宗教が違うと見方も違ってくるのでしょう。
インドとパキスタンは1947年にイギリスの植民地から独立しました。
ですが両国の独立の根底には
ヒンドゥ教とイスラム教の思想の違いが大きく関係しています。
インド独立には独立主導者のマハートマー・ガンディが
大きく貢献しましたが
ガンディの根底にあるのはヒンドゥ教であり、
イスラム教徒はわれわれはムスリム教の国を作らねばならない、
という主張の基にインドとパキスタンは分離してしました。
ですからお互いの国が「独立」というよりも
「分離」したとも考えることができるのです。
人間には譲れる部分と絶対譲れない部分があります。
特に宗教関係は信心している人にとっては絶対譲れない部分です。
宗教戦争が多いのは譲ることができない精神的なものだからです。
また、カースト制度についても聞いてみたのですが、
(現在カースト制度はインドでは表面上では廃止されています。)
実際は厳然として残っています。
私のガイドの人は43歳の男性でしたが、
カースト制度は悪いことではない、とハッキリいっていました。
また女性と男性が付き合うことは結婚するまではない、
とも言っていました。
だけど好き同士になったら付き合うこともあるのではないか、
との私の話には
「もともとインド人にはそのような発想はないので
そんなことはない。」と言ってもいました。
現在インドでは田舎では90%以上、
特に田舎のほうに行くと100%男性と女性が付き合うことはないし、
結婚相手も親同士が決めた
カーストに見合った相手と結婚する、ということです。
ですが最近は変わってきており、
特にデリーのような都会になると現在は50%が見合いで決まるが、
あとの50%は恋愛結婚をするようになってきているということです。
また都会では
カーストでも違う相手と結婚する人が増えてきているとのことです。
ここでも変化がでてきています。
このように宗教でもカーストでも違う人たちが
自由に恋愛や宗教が選べるようになったときは
インドも大きく変わってくる可能性があるように見えます。
インドも少しずつですが変化してきています。
<次回に続く>
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