第229回
即席めんの市場シェア
日本での即席めんの市場シェアの拡大比率では
4年間で約2%と頭打ちになっています。
ですがお隣中国市場では
4年間で80%増となっており、
2003年前年期からみた統計でも20%増の成長と
大きく伸びています。
即席めん市場は今後も年率20%前後での成長が予測されています。
日清食品が市場シェアを伸ばせなかった理由には
原因がありました。
一つは即席めんの価格です。
中国で現在食べられている即席めんの価格で見ると
1元(13円)から2元(36円)程度で
日本に比べると価格では三分の一以下です。
即席めんの価格での
利益率(利益が出しずらい価格帯)もそうですが、
インフラ整備が充分でない中国本土では
物流、営業、その他商習慣のギャップ(違い)から
苦戦が続いてきていました。
ですが今後は
物流網の整備(インフラでの整備)が行なわれることで
より内陸部にも未開拓地域にも商品を出荷できるようになります。
また河北華龍企業の営業拠点も利用できます。
国別(地域)での即席めんの需要は以下の通りです。
1位 中国、香港 277億食
2位 インドネシア 112億食
3位 日本 54億食
以下、アメリカ、韓国、フイリピン、タイと続きます。
米国や欧州(アメリカ、ヨーロッパ)は主食がパン(麦)ですから
大きく市場が伸びるとは考えづらい市場です。
(やはり中国が市場として伸びていくことが読み取れます)
河北華龍は日清食品から得た増資資金で
中国国内に5つの工場を新設し、
生産能力を3割引き上げる計画です。
販売網拡大と販売増で2006年、2007年には
グループで中国国内トップシェアを今後狙っていきます。
また今回の日清食品と河北華龍の提携で
2年後には株式会社化にした後に
同社は株式上場を計画しています。
今後も伸びていける業種なだけに投資での魅力があります。
中国で即席めん業界でトップ企業候補とともに
ブランドでシェア拡大が続いていくならば
なお投資妙味がでてきます。
上場待ちの投資企業候補としてみていくことができます。
同社のように中国と合弁、または資本参加することによって
業績を伸ばしていっている企業に
駿威汽車(デンウエイ モータース、0203)があります。
同社は2003年の期末決算で
売上高、前年比+5.31%ながら 純利益で前年比+54.5% 、
配当でも0.14香港ドル(特別配当0.08香港ドル)を出し
株式配当でも1株につき1株、
つまり配当金を手にしたうえに、10割無償を出しました。
中国でも今後多くの企業が中国企業と合弁、資本参加で
中国市場を開拓してきます。
このような中国企業で伸びていける企業には投資妙味があります。
中国での即席めんの市場は今後の伸びが期待ができる市場です。
日清食品と河北華龍の提携企業で「華龍日清食品公司」も
可能性が膨らんでいく企業です。
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