第227回
財務諸表
企業の内容を知るのに財務諸表があります。
財務諸表とは企業の経営成績や財政状況をまとめて表したもので、
一定の基準に基づいて作成され
株主や債権者に企業内容を報告するものです。
企業の損益計算書は過去1年間の収入・支出が示されています。
貸借対照表は一般にバランスシートと呼ばれますが
企業の資産、負債と資本が表示され
財産状況を知ることができます。
何か難しいように思えますがこれは企業(会社)の家計簿です。
私達でいえば家庭の家計簿と同じです。
サラリーマンでは毎月の給料がいくら入ってきて
生活費、貯金にいくら使ったかを示したものです。
ですから何事もなかったら普通は黒字になります。
ですが家を購入したり大きな買い物をしたときには
何十年間か何ヶ月間か家計が赤字になったり
ローンのように毎月返済していかなければいけません。
企業でいえば新しい工場を建てたり
コマーシャルで商品のアピールをすることと同じです。
家庭と企業で違うのは出費に対して
家庭での出費は利益を生み出してはくれませんが
企業では利益をだす為の先行投資となります。
企業ではそのような内容が財務諸表に書いてありますので
健全に成長していっているのかいないのかが
大まかですが判断できます。
内容的には株主資本、負債資産比率、売上高純利益率、
流動比率が安定しているかどうかみていく必要があります。
特に負債資産比率が上昇しているなら
なぜ上昇したのかをチェックする必要があります。
またROE(株主資本利益率)も大切です。
これは100円の商品があったときには
売っていくらの利益が出ているのか、
5円ならROE5%ということになります。
ROEが急に下がったときなどは何か事情があるはずです。
商品価格を値下げし利益が減ったのか。
原材料の仕入れ値が上がって利益率が下がったのか
「業績の動向」のところでチェックできます。
家庭でいえば毎日食べているお米が値上げした、
または食べる量が多くなって家計費が上がり
預金額が減ったということと同じです。
ですが確定した財務諸表のデータは過去のものです。
家計簿でも過去のお金の流れをチェックしていることと同じです。
将来のことは勤めている企業が
給料の賃上げ(または賃下げ)を幾らしてくれるのかによって
家計の内容が違ってきます。
企業でも財務指標では
半年後、1年後の予想が出ている場合もありますが
あくまでも予想です。
確定ではありません。
過去から学ぶものは
今後企業動向がどちらかに向かっているのかです。
投資で利益をあげるには将来の成長がものをいいます。
ですから財務諸表とともに
業種での伸び、発展できる年月がどのくらいあるか
相談しながら読み取ることです。
|