第61回
コスライト・テクノロジー 社の経営戦略
現在同社は生産拡大をにらみ新工場を建設しており
私が同社を訪れた時には
既に8割がた完成していました。
同社への成長としての懸念要因は
2001年のリチュームイオン電池の生産量は5,200万個でした。
2002年度の2億万個で、今年は2.5億万個を超える予想で
これは国内消費量と輸出の伸びを
物理電源協会の予測によれば2.5億万個が適当の数字です。
これではリチュームイオン電池の生産量が余り、
年間20%から30%価格の下落をまねきます。
同社の対応策としては
同社は今後も生産規模の拡大は維持しながら
一ランク上の電池の開発の製造を行うことによって
粗利益低下をカバーします。
昔はリチュームイオン電池の技術では日本にかなわず
日本から買っていたのですが
技術的進歩により
最近ではリチュームイオン電池の価格は
日本製の半分の価格で生産できます。
ですが、業界でのシェアーは現在15〜20%で
第2位の地位にいます。
トップはBYD(香港のメインボード、コード:1211)で
市場の70%を占めていて、残りは天津電池がしめています。
ただ、BYDが労働集約型の生産を行っているのに対し、
コスライトは自動化のマシーンを取り入れ
コストダウンで対抗し、生産能力を上げようとしています。
コスライトの平均賃金は従業員で1ヶ月の給料で600〜800元
(日本円で9000円から12,000円程度)で
研究開発人員が3,000〜5,000元
(日本円で4.5万円から7.5万円)です。
従業員は全体で5000人で工場の従業員は4000人です。
従業員一人当たりの賃金は平均値をとった月1000元です。
なお、同社は配当性向を25%と考えています。
(次回へ続く)
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